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ESC 2020 欧州心臓病学会 2020.8/29〜9/1 The Digital Experience

8月29日-9月1日にかけて, オンラインで開催されたESC2020のHot Line Sessionsで発表された13トライアルの概要をご紹介します。

 
Hot Line Sessions
EMPEROR-Reduced
EMPagliflozin outcome tRial in Patients With chrOnic heaRt Failure With Reduced Ejection Fraction
概 要 左室駆出率(LVEF)が低下した, NYHA心機能分類II~IV度の慢性心不全患者におけるSGLT2阻害薬の有効性および安全性を検討したプラセボ対照試験。対象は, 3730例。患者の平均年齢67歳。女性24%。主な組み入れ基準は, LVEF ≦40%, 現行のガイドラインが推奨する心不全治療を受けている18歳以上の患者。一次エンドポイントは, 心血管(CV)死および心不全による初回入院の複合。心不全の標準治療(薬物療法, デバイス治療)に1日1回10 mgのempagliflozinまたはプラセボを上乗せ投与。中央値で16カ月追跡した結果, empagliflozin群はプラセボにくらべ, 一次エンドポイントのリスクを25%低減(HR 0.75; P <0.001)。この結果は, 糖尿病の有無に関係なく一貫して認められた。empagliflozin群は, プラセボにくらべ, 推算糸球体濾過量(eGFR)の低下もゆるやかで, 重篤な有害事象のリスクもempagliflozin群のほうが低かった。一方, 性器感染症の発生は, empagliflozin群でプラセボ群より多かった。
EXPLORER-HCM
Clinical Study to Evaluate Mavacamten (MYK-461) in Adults With Symptomatic Obstructive Hypertrophic Cardiomyopathy
概 要 症候性の閉塞性肥大型心筋症(OHCM)における心筋ミオシン阻害薬mavacamtenの有効性および安全性を検討したプラセボ対照第III相試験。対象は, 251例。患者の平均年齢59歳。女性46%。主な組み入れ基準は, 左室流出路圧較差≧50 mmHg, LVEF ≧55%, NYHA心機能分類II~III度, 体重≧45 kgの≧18歳の患者。mavacamtenは, 5 mg/日より開始し, 以後, 8週後, 14週後に漸増。一次エンドポイントは, 30週後の最大酸素摂取量(pVO2)≧1.5 mL/kg/分の増加およびNYHA心機能分類の≧1クラス以上の改善, または30週後のNYHA心機能分類の悪化を伴わないpVO2の≧3 mL/kg/分の増加。この一次エンドポイントについて,プラセボでの達成率が17%であったのに対し, mavacamten群の達成率は37%と, 有意な改善が認められた(P =0.0005)。また, LVEFの極度の低下(EF≦50%)が認められた割合は, 両群で同等(mavacamten群7% vs. プラセボ群2%)。
EAST-AFNET 4
Early Treatment of Atrial Fibrillation for Stroke Prevention Trial
概 要 [早期終了試験] 診断後間もない, 合併症リスクの高い心房細動患者におけるリズムコントロールの早期開始の有効性および安全性を, 標準的なレートコントロールを対照として比較検討。対象は, 2789例。患者の平均年齢70.3歳。女性46%。主な組み入れ基準は, 心房細動の診断を受けて1年以内かつ>75歳で一過性脳虚血発作(TIA)または脳卒中の既往がある者, または以下の条件に2つ以上当てはまる者; >65歳/女性/ 心不全/高血圧/糖尿病/重度の冠動脈疾患/慢性腎臓病/左室肥大/末梢動脈疾患など。一次エンドポイントは, CV死, 脳卒中, 心不全または急性冠症候群(ACS)による入院の複合。対象の≧90%が経口抗凝固薬を, 80%がβ遮断薬を服用。中央値で5.1年追跡した結果, 一次エンドポイントは, 早期リズムコントロール群で3.9/100人・年 vs. レートコントロール群で5.0/100人・年(HR 0.79; P =0.005)。入院期間に群間で有意差は認められなかった。脳卒中, 全死亡, 重篤な有害事象などの安全性についても, 有意差は認められなかった。

* 抗不整脈薬による薬物療法またはカテーテルアブレーション施行。

ATPCI
Trimetazidine in Angina Patients with Recent Successful Percutaneous Coronary Intervention: a Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial
概 要 待機的/緊急PCIに成功した安定狭心症または非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)患者における抗狭心症薬trimetazidineの標準的薬物療法への追加投与の有効性および安全性を検討したプラセボ対照試験。対象は, 6007例(21~85歳)。患者の平均年齢60.9歳。女性23%。一次エンドポントは, CV死, 心イベントによる入院, 何らかの対応(抗狭心症薬の追加・変更・増加または冠動脈造影の実施)を必要とする狭心症症状の持続または再発の複合。中央値で47.5カ月追跡した結果, 一次エンドポイントの発生に群間で有意差は認められなかった(trimetazidine群23.3% vs. プラセボ群23.7%; HR 0.98; P =0.73)。一次エンドポイントを構成する項目ごとにみても, この結果は一貫していた。有害事象の発生については, 群間で有意差は認められなかった。
UP
POPular TAVI Trial (cohort A)
Antiplatelet Therapy for Patients Undergoing Transcatheter Aortic Valve Implantation
概 要 大動脈弁置換術(TAVI)後の至適抗血栓療法を検討するPOPular TAVI試験で, 今回は, 術後の抗凝固薬投与が必要な集団で検討した前回(ACC2020で発表)とは対象集団を変えて検討。
今回は, TAVI後の抗凝固薬が不要な665例が対象(cohort A)。患者の平均年齢80歳。女性48.7%。aspirin単剤群またはaspirin+3カ月間のclopidogrelの併用群に1:1の比でランダム化。一次エンドポイントは, 12カ月後の全出血(大出血, 小出血, 致死的出血, 後遺障害につながる出血)または非手技関連出血。全出血は, aspirin単剤群15.1% vs. 2剤併用群26.6%[リスク比(RR)0.57; P =0.001]で, 単剤群で有意にリスク低減。非手技関連出血についても, 単剤群15.1% vs. 併用群24.9%(RR 0.61; P =0.005)と, aspirin単剤群でリスク低減。また, 副次エンドポイントであるCV死, 非手技関連出血, 脳卒中, 心筋梗塞(MI)の発生についても, 併用群にくらべaspirin単剤で低かった(23.0% vs. 31.1%)ものの, CV死, 虚血性脳卒中, MIの複合エンドポイントについては, 群間で有意差は認められなかった。
PARALLAX
A Randomized, Double-blind Controlled Study Comparing LCZ696 to Medical Therapy for Comorbidities in HFpEF Patients (PARALLAX)
概 要 LVEFが保たれた心不全患者(HFpEF)を対象として, sacubitril/valsartanの有効性および安全性を検討した第III相試験。対象は, 2572例。患者の平均年齢73歳。女性50%。主な組み入れ基準は, ≧45歳, LVEF >40%, NYHA心機能分類II~IV度, 高血圧治療のためACE阻害薬またはARBを服用中, KCCQ-CSSスコア<75など。一次エンドポイントは, ① ベースラインから12週後のNT-proBNP値の変化, ② ベースラインから24週後の6分間歩行距離の変化について, いずれも個別化薬物療法を対照として比較検討**。12週後のNT-proBNP値は, 個別化治療群よりsacubitril/valsartan群で16.4%減少(P <0.0001)した一方, 24週後の6分間歩行距離については, 群間で同等。また, ベースラインから24週後のNYHA心機能クラスおよびKCCQ-CSSスコアの変化は, 群間で同等。

1) sacubitril/valsartan 24/26 mg, 49/51 mg, 97/103 mg1日2回 vs. enalapril 2.5 mg, 5 mg, 10 mg1日2回, 2) sacubitril/valsartan 24/26 mg, 49/51 mg, 97/103 mg vs. valsartan 40 mg, 80 mg, 160 mg1日2回, 3) sacubitril/valsartan 24/26 mg, 49/51 mg, 97/103 mg1日2回 vs. プラセボ。

DAPA-CKD
A Study to Evaluate the Effect of Dapagliflozin on Renal Outcome and Cardiovascular Mortality in Patients With Chronic Kidney Disease
概 要 成人CKD患者におけるSGLT2阻害薬dapagliflozinの有効性および安全性についてプラセボを対照として検討した第III相試験。日本を含む21カ国で実施。対象は, 4304例。患者の平均年齢61.8歳。女性33.1%。登録時, 対象のeGFRは25~75 mL/分/1.73m², 67.5%が2型糖尿病を合併。CKDの標準治療に, dapagliflozinを1日1回10 mgまたはプラセボを追加投与する群に1:1の比でランダム化。一次エンドポイントは, 腎機能の悪化/末期腎不全への移行, 腎疾患またはCVDによる死亡の複合。中央値で2.4年追跡した結果, 一次エンドポイントの発生は, dapagliflozin群197例 vs. プラセボ群312例(HR 0.61; P =0.000000028)。この結果は, 2型糖尿病の有無にかかわらず認められた。副次エンドポイントである, ① 腎機能の悪化および腎不全による死亡:HR 0.56(P <0.0001), ② 心不全による入院およびCV死:HR 0.71(P=0.0089), ③ 全死亡:HR 0.69(P =0.0035)と, いずれの項目もdapagliflozinで有意にリスクが低減した。なお, 糖尿病ケトアシドーシスの発生は, dapagliflozin群では報告されなかった。
LoDoCo2
Colchicine in Patients with Chronic Coronary Disease
概 要 6カ月以上状態が安定している慢性CAD患者における低用量colchicineの有効性および安全性についてプラセボを対照として検討。対象は, 5522例。患者の平均年齢66歳。女性15.3%。ACS既往および冠動脈の血行再建術施行歴はともに84%。colchicineを1日1回0.5 mgまたはプラセボを投与する群に, 1:1の比でランダム化。一次エンドポイントは, CV死, 特発性(非手技関連)MI, 虚血性脳卒中, 虚血による再血行再建術の複合。主要副次エンドポイントは, CV死, 特発性MI, 虚血性脳卒中の複合。中央値で28.6カ月の追跡の結果, 一次エンドポイントの発生率は, colchicine群6.8% vs. プラセボ群9.6%(HR 0.69; P <0.001)。主要副次エンドポイントの発生率は, colchicine群4.2% vs. プラセボ群5.7%(HR 0.72; P =0.007)と, いずれもcolchicine投与群で有意にリスクが低減。しかし一方, 非CV要因による死亡率は, プラセボにくらべcolchicine群で高かった(colchicine群0.7/100人・年 vs. プラセボ群0.5/100人・年; HR 1.51)。
UP
BPLTTC
Blood Pressure Lowering for Prevention of Cardiovascular Events across Different Levels of Blood Pressure
概 要 ベースラインの収縮期血圧(SBP)の値と降圧薬による心臓発作および脳卒中予防効果との関連を検証したメタ解析(対象:48試験, 348854例)。対象を, 過去におけるCVDの診断の有無によって2グループに分け(with/without prior diagnosis of CVD), さらにベースラインのSBP値により7つのサブグループに層別(<120 mmHg/120-129 mmHg/130-139 mmHg/140-149 mmHg/150-159 mmHg/160-169 mmHg/≧170 mmHg)。追跡期間の平均は4年。解析の結果, ベースラインのSBP値の高低にかかわらず, またCVD既往の有無にかかわらず, 降圧薬による治療でSBPが5 mmHg低下するごとにMACEの相対リスクはおおよそ10%低減されることが分かった。MACEの項目ごとのリスク低下率は, 脳卒中:13%, 虚血性心疾患:7%, 心不全:14%, CV死:5%。
HOME-PE
Hospitalization or Out-treatment ManagEment of Patients With Pulmonary Embolism: a Randomized Controlled Trial
概 要 救急外来に搬送された, 正常血圧の急性肺塞栓症(PE)患者における入院/退院・外来治療の至適なトリアージ基準について, 米国で推奨されているHestia基準と欧州で推奨されている簡易版PESIスコア(sPESI)を比較検討した試験。対象は, 1974例。sPESIに割り付けられた患者はスコア0以外は入院管理, Hestia基準に割り付けられた患者は11の基準がすべてネガティブであった場合は外来治療/それ以外は入院とした。一次エンドポイントは, 30日以内の静脈血栓塞栓症の再発, 大出血, 全死亡の複合。30日後の一次エンドポイントの発生は, Hestia基準1.33% vs. sPESI 1.11%(P =0.005)。いずれの基準を活用しても, 救急搬送後24時間以内に退院し,その後も合併症を発症せずに自宅管理が可能であった割合は, 両群で同等。
IMPACT-AFib
Clinical Trial to Improve Treatment With Blood Thinners in Patients With Atrial Fibrillation (IMAPACT-AF)
概 要 心房細動患者に対する脳卒中予防として経口抗凝固薬服用を推奨する教育的介入が同剤服用率の増加に有効か否かを, 標準治療を対照として検討。対象は, 過去12カ月以内に抗凝固薬を処方されておらず, かつ6カ月以内に出血による入院歴がない, CHA2DS2-VAScスコア≧2の心房細動患者47333例。患者の平均年齢78歳。試験開始時に教材郵送(1回のみ)による介入を行う群または心房細動の標準治療群にランダム化。一次エンドポイントは, 12カ月間の経口抗凝固薬の開始率。12カ月間の経口抗凝固薬の開始率は, 介入群9.89% vs. 標準治療群9.80%(補正後オッズ比 1.01)と, 群間に統計学的な有意差は認められなかった。
BRACE CORONA
Continuing vs. Suspending ACE Inhibitors and ARBs in COVID-19
概 要 中等症~重症のCOVID-19により入院しているACE阻害薬/ARB服用患者において, 同剤の継続または一時中断の臨床転帰への影響について検討したブラジルの試験。対象は, 659例。患者の平均年齢55歳。女性41%。ACE阻害薬/ARB服用を30日間中断する群か継続する群かにランダム化。降圧薬の>3剤併用またはsacubitril/valsartan服用中または血行動態不安定な症例は除外。一次エンドポイントは, 30日後の退院後生存日数。結果は, 継続群22.9日 vs. 一時中断群21.9日と, 有意差は認められなかった(P =0.09)。また, 退院後生存率についても, 継続群95% vs. 一時中断群91.8%とほぼ同等, さらに30日死亡率も群間で同等(2.8% vs. 2.7%; HR 0.97; P =0.95)。
REALITY
Cost-effectiveness and Cost-utility of Liberal vs Restrictive Red Blood Cell Transfusion Strategies in Patients With Acute Myocardial Infarction and Anaemia (REALITY)
概 要 貧血症状を呈する急性MI患者に対する有効な輸血戦略を検討した試験。対象は, ヘモグロビン(Hb)値 7 g/dL未満または10 g /dL以下の貧血症状を呈して入院中の急性MI患者666例。患者の平均年齢77歳。女性43%。制限輸血群(Hb ≦8 g/dLで輸血)または非制限輸血群(Hb ≦10 g/dLで輸血)にランダム化。一次エンドポイントは, 30日後のMACE発生。30日後のMACE発生率は, 制限輸血群11% vs. 非制限輸血群14%で, 非制限輸血に対する制限輸血の非劣性が認められた(HR 0.77; 非劣性のP <0.05)。MACEの各項目の結果は以下のとおり。30日後の全死亡は, 制限輸血群5.6% vs. 非制限輸血群7.7%, MI再発は2.1% vs. 3.1%, 緊急再血行再建施行は1.5% vs. 1.9%。また, 感染症および急性肺障害の発生は, 制限輸血群より非制限輸血群で有意に多かった。費用対効果の面では, 30日間の入院コストは, 制限輸血群11,051ユーロ vs. 非制限輸血群12,572ユーロ(P =0.1)。
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