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2020年
ESC(2020)ACC(2020)
2019年
AHA(2019)ESC(2019)ACC(2019)
2018年
AHA(2018)

ACC 2020 米国心臓病学会 

米国心臓病学会(ACC 2020), Late-Breaking Clinical Trialsの概要をご紹介します。

 
Late Breaking Clinical Trials I
VICTORIA
Vericiguat Global Study In Subjects With Heart Failure With Reduced Ejection Fraction Trial
概 要 心筋および血管機能改善効果が見込まれる, 経口可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激剤ベルイシグアト(vericiguat)の慢性心不全患者における有効性および安全性を検討。国際多施設共同, 二重盲検, 並行群間, プラセボ対照の第Ⅲ相臨床試験。対象は, 左室駆出率(LVEF)が低下した慢性心不全患者(LVEF <45%, NYHA心機能分類II~IV度)5050例。患者の平均年齢は68歳。女性の割合24%。一次エンドポイントは, 心血管(CV)死または心不全による入院の複合。心不全の標準治療に, ベルイシグアト1日1回10 mgを併用する群またはプラセボを併用する群にランダム化。中央値で10.8カ月追跡した結果, ベルイシグアト群はプラセボ群にくらべ, 一次エンドポイントの発生リスクを低減した(HR 0.90; P =0.02)。重篤な有害事象の発生に群間差は認められなかった。
VOYAGER-PAD Randomized Trial
Rivaroxaban For Prevention Of Cardiovascular And Limb Events After Lower Extremity Revascularization: Primary Results Of The Voyager Pad Randomized Trial
概 要 下肢およびCVイベントリスクが高い, 下肢血行再建術後の末梢動脈疾患(PAD)患者を対象として, 経口直接Xa阻害薬リバーロキサバンの有効性および安全性を検討。患者の年齢中央値は67歳。女性の割合は26%。登録時の併存疾患は, 糖尿病40%, 脂質異常症60%, 冠動脈疾患32%。有効性の一次エンドポイントは, 急性下肢虚血, 血行障害による下肢切断, 心筋梗塞(MI), 虚血性脳卒中, CV死の複合。安全性の一次エンドポイントはTIMI基準による大出血, 副次エンドポイントはISTH基準による大出血。対象となる6564例を, リバーロキサバン1日2回2.5 mg+アスピリン100 mgの2剤併用群またはプラセボ+アスピリン100 mgの単剤投与群にランダム化。中央値で28カ月追跡した結果, 有効性の一次エンドポイントである虚血や下肢切断などのCVイベントリスクは, 単剤群にくらべ, 併用群で有意に低下した(HR 0.85; P =0.009)。一方, TIMI基準による大出血の発生は群間で有意差は認められなかったが, ISTH基準による大出血は併用群で有意に高かった。
TAILOR PCI Trial
Tailored Antiplatelet Initiation to Lessen Outcomes Due to Decreased Clopidogrel Response After Percutaneous Coronary Intervention
概 要 遺伝子型に基づく抗血小板薬の個別化治療の効果を検討。対象は, PCI後の急性冠症候群(ACS)または安定冠動脈疾患で,12カ月間の抗血小板療法が必要な患者。一次エンドポイントの解析対象は, CYP2C19の機能喪失型アレル(クロピドグレルの代謝を低下させる可能性がある)をもつ1849例。患者の年齢中央値は62歳。男性の割合は75%。PCI施行からランダム化までの平均時間は5時間。一次エンドポイントは, 12カ月後のCV死, MI, 脳卒中, ステント血栓症, 虚血イベントの再発の複合。対象を, 遺伝子型に基づいた個別化投与群(1日2回チカグレロル90 mg)または標準治療群(クロピドグレル1日1回75 mg)にランダム化。12カ月後, 個別化投与群は標準治療群にくらべ一次エンドポイントリスクを34%低減したが目標の50%低減には至らなかった。安全性のエンドポイントであるTIMI基準の大出血および小出血については群間差は認められなかった。
UP

 
Late Breaking Clinical Trials II
POPular TAVI Trial (cohort B)
Antithrombotic Therapy After Transcatheter Aortic Valve Implantation In Patients With A Long-term Indication For Oral Anticoagulation
概 要 経カテーテル大動脈弁置換術施行後の抗凝固薬服用中患者における至適抗血栓レジメンを検討。対象は, 長期にわたる経口抗凝固薬投与を必要とする大動脈弁置換術施行後の患者326例。患者の平均年齢は81歳。女性の割合は44%。登録時の心房細動患者の割合は 96%。登録時の抗凝固薬による治療状況は, ビタミンK拮抗薬75%, 直接経口抗凝固薬24%。対象を, 抗凝固薬にクロピドグレルを併用する群または抗凝固薬単剤投与群にランダム化。3カ月の追跡期間終了後のVARC-2定義による出血, 非手技関連出血は, いずれも単剤群でリスクは有意に低下(RR 0.63; 95%CI 0.43~0.90/RR 0.64; 95%CI 0.44~0.92)。また, CV死, 非手技関連出血, 脳卒中, MIの複合エンドポイントについても, 併用群にくらべ単剤群でリスクは有意に低下した。
Evolut Low Risk Bicuspid Study
Transcatheter Aortic Valve Replacement In Patients With Severe Bicuspid Aortic Valve Stenosis At Low Predicted Risk Of Mortality
概 要 手術低リスクの二尖弁大動脈弁狭窄症(AS)患者における経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)の安全性を前向きに検討。使用デバイスは, 新世代の自己拡張型デバイスEvolut™ R(Medtronic社)。対象は, TAVR施行後の手術低リスクの二尖弁AS患者150例(米国25施設)。患者の平均年齢は70.3歳。患者のSTS scoreは平均1.4%。安全性の一次エンドポイントは, 30日後の全死亡または後遺障害を伴う脳卒中。 一次エンドポイントの発生はわずか1.3%。デバイス成功率は95.3%。手術低リスクの二尖弁AS患者におけるTAVR施行後早期の臨床転帰は良好であることが示された。
STS/ACC TVT Registry
A Composite Metric For Benchmarking Site Performance In Transcatheter Aortic Valve Replacement: Results From The STS/ACC TVT Registry
概 要 TAVRを検討する患者および医療施設の意思決定において重要なTAVR施行後早期の手技合併症(死亡, 脳卒中, 大出血, ステージ3の急性腎障害, 中等度~重度の弁周囲逆流など)を評価するための意思決定マトリクスを開発, その有用性を検討。 2015~2017年の間に米国の301施設から登録されたTAVR症例54217例に開発モデルを適用し, マトリクスの妥当性を検討した。マトリクスを活用した合併症予測が想定より良好だった割合と悪かった割合はそれぞれ全体の10%ほどで, 80%はマトリクスの想定範囲内であったことから, このマトリクスの活用がケア標準化に資する可能性が示された。
UK TAVI
The United Kingdom Transcatheter Aortic Valve Implantation Trial
概 要 英国の地域病院において実施された, 高齢(≧70歳)の重症症候性AS患者におけるTAVRの外科的大動脈弁置換術(SAVR)に対する非劣性をリアルワールドで検討。対象は, 2014~2018年に登録された, 症候性ASの913例(英国34施設)。ランダム化後, TAVRまたはSAVRを6時間以内に実施。患者の平均年齢は81歳。女性の割合は46%。登録時の平均LVEFは, 57%。一次エンドポイントである 12カ月後の全死亡は, TAVR 4.6% vs. SAVR 6.6%で, 事前に設定した非劣性基準を満たした。また, TAVRは, SAVRにくらべ出血リスクが低く術後の入院期間も短かった一方, 血管合併症, ペースメーカ植込み率が高かった。
PARTNER 3 Low-risk Randomized Trial
Two-year Clinical And Echocardiographic Outcomes From The PARTNER 3 Low-risk Randomized Trial
概 要 手術低リスクの症候性重症AS患者におけるTAVRのSAVRに対する優越性を検討したPARTNER3試験の2年後の転帰の報告。2年後の一次エンドポイント(全死亡, 脳卒中, 再入院)の発生は, TAVR 11.5% vs. SAVR 17.4%(HR 0.63)と, TAVRの優位性は2年後も維持された。エンドポイントの構成要素別にみると, 死亡または後遺障害のある脳卒中(TAVR 3.0% vs. SAVR 3.8%; HR 0.77), 再入院(TAVR 8.5% vs. SAVR 12.5%; HR 0.67)のいずれにおいてもTAVRのSAVRに対する優越性が認められた。しかし, VARC-2定義による弁血栓症の発生はTAVR 2.6% vs. SAVR 0.7%(P =0.02), 心エコーによる平均弁口圧較差はTAVR 13.6 mmHg vs. SAVR 11.8 mmHg(P <0.001)。
UP

 
Late Breaking Clinical Trials III
Caravaggio Study
Apixaban For The Treatment Of Venous Thromboembolism Associated With Cancer: The Caravaggio Study
概 要 がん患者のがん関連血栓塞栓症(CAT)二次予防におけるアピキサバンのダルテパリンに対する非劣性を検討。一次エンドポイントは試験期間中に客観的に認められた静脈血栓塞栓症(VTE)の再発, 安全性の一次エンドポイントは大出血。がんに合併した肺塞栓症または急性の深部静脈血栓症患者1155例を, アピキサバン群(開始から7日間は1日2回 10 mg, その後は1日2回5 mg)またはダルテパリン群(開始から1カ月間は1日1回200 IU/kg体重, その後は150 IU/kg体重を皮下注)にランダム化。6カ月間の追跡の結果, VTEの再発は, アピキサバン群5.6% vs. ダルテパリン群7.9%(HR 0.63; 非劣性のP <0.001)。大出血は, アピキサバン群3.8% vs. ダルテパリン群4.0%(HR 0.82)。血栓症を合併したがん患者に対するVTE二次予防に関してアピキサバンはダルテパリンに対して非劣性を示した。
PRONOMOS Trial
Rivaroxaban Versus Enoxaparin In Nonmajor Orthopedic Surgery
概 要 下肢整形外科手術施行患者のVTE予防としてのリバーロキサバンのエノキサパリンに対する優越性を検討。有効性の一次エンドポイントは, VTEまたは肺塞栓症, 治療中のVTE関連死など。下肢整形外科手術後, ≧2週間の固定が必要な患者3604例を, リバーロキサバン群(1日1回 10 mg+エノキサパリンのプラセボ)またはエノキサパリン群(1日1回4000 IUを皮下注+リバーロキサバンのプラセボ)にランダム化。患者の平均年齢は41歳。女性の割合は34%。一次エンドポイントの発生は, リバーロキサバン群0.2% vs. エノキサパリン群1.1%(優越性のP =0.01)で, リバーロキサバン群でリスク低下が認められたが, 安全性の一次エンドポイントである大出血または臨床的に重要な出血については, リバーロキサバン群1.1% vs. エノキサパリン群1.0%(P =0.62)と群間で同等であった。
VOYAGER-PAD subgroup analysis
The Benefit And Risk Of Rivaroxaban Plus Aspirin In Patients With Peripheral Artery Disease After Lower Extremity Revascularization With And Without Concomitant Clopidogrel: A Key Subgroup Analysis From VOYAGER-PAD
概 要 下肢およびCVイベントリスクが高い下肢血行再建術後のPAD患者におけるリバーロキサバン+アスピリン併用の有効性および安全性を検討したVOYAGER-PAD試験のサブ解析。ベースラインのクロピドグレル服用が, リバーロキサバン+アスピリンの併用療法による下肢およびCVイベント抑制に及ぼす影響を検討。一次エンドポイント(下肢およびCVイベント)に関して, クロピドグレル服用/非服用による群間差は認められなかった(服用群のHR 0.85/非服用群のHR 0.86)。クロピドグレルも含めた抗血栓薬の3剤併用は, 治療後の早い段階でのISTH基準の大出血を増加させる可能性があり, ベネフィットはない。
SPYRAL HTN-OFF Med
Catheter-based Renal Denervation In The Absence Of Antihypertensive Medications: Primary Results From The Spyral Htn-off Med Pivotal Trial
概 要 未治療または降圧薬を中断しているコントロール不良な高血圧患者における腎デナベーション(腎除神経術)の降圧効果および安全性を検討。対象は, 登録時からさかのぼって3週間以上降圧薬を服用していない高血圧患者331例で, 腎デナベーションを行う群と偽手術群にランダム化。患者の平均年齢は53歳。男性の割合は67%。登録時に糖尿病を併存していた割合は5%。有効性の一次エンドポイントは, 3カ月後の24時間自由行動下血圧の変化および診察室血圧の変化。3カ月後の24時間自由行動下および診察室血圧の変化は以下の通りで, デナベーション群で有意な低下がみられた。〈24時間自由行動下血圧〉収縮期:デナベーション群-4.7 mmHg vs. 偽手術群-0.6 mmHg, 拡張期:-3.7 mmHg vs. -0.8 mmHg, 〈診察室血圧〉収縮期:-9.2 mmHg vs. -2.5 mmHg, 拡張期:-5.1 mmHg vs. -1.0 mmHg。追跡期間中に, 死亡, 脳卒中, 腎機能の悪化などの有害事象は認められなかった。
Randomized Clinical Trial Of Pre-hospital Sodium Nitrite In Out-of-hospital Cardiac Arrest Patients
概 要 院外心停止に対するプレホスピタルケアとしての亜硝酸ナトリウム静注が生存率の改善に有効かを検討。対象は, 心室細動, 心静止, 無脈性電気活動(PEA)のいずれかを呈している1502例。患者の平均年齢は64歳。男性の割合66%。一次エンドポイントは, 入院までの生存率。副次エンドポイントは, 退院生存率。亜硝酸ナトリウムの低用量投与群(45 mg), 高用量投与群(60 mg), プラセボ群の3群にランダム化。院外心停止に対する, 救急救命士による心肺蘇生中の亜硝酸ナトリウム静注は, 患者の生存入院および生存退院のいずれも著しくは改善しなかった。また, 静注により血行動態を悪化させることはなかった。
UP

 
Late Breaking Clinical Trials IV
TICO trial
Ticagrelor With Or Without Aspirin In Acute Coronary Syndrome After Percutaneous Coronary Intervention: Randomized Evaluation Of Ticagrelor Monotherapy After 3-month Dual-antiplatelet Therapy In Acute Coronary Syndrome
概 要 PCI施行後のACS患者に対するDAPT戦略を検討。対象は, 3056例。患者の平均年齢は, 61歳。女性の割合は, 21%。登録時の糖尿病併存は, 27%。登録時のACSの内訳は, 不安定狭心症29%, NSTEMI 35%, STEMI 36%。3カ月間のDAPT後にチカグレロル単剤に切り替える群と12カ月間のDAPT(アスピリン+チカグレロル)群にランダム化し, 12カ月後のNACE(全死亡, MI, ステント血栓症, 脳卒中, 責任血管再血行再建, TIMI基準の大出血)を比較。12カ月後のNACEは, チカグレロル単剤群3.9% vs. DAPT群5.9%(HR 0.66; 95%CI 0.48~0.92; P =0.01)。12カ月後の大出血は, 単剤群1.7% vs. DAPT群3.0%(P =0.02)。ステント血栓症は, 単剤群0.4% vs. DAPT群0.3%で群間差は認められなかった。
TWILIGHT-COMPLEX Substudy
Safety And Efficacy Of Ticagrelor Monotherapy After Complex PCI
概 要 PCI施行後に3カ月間のDAPTを受けた, 出血および虚血イベント高リスク症例に対するチカグレロル単剤投与による有効性と安全性を, DAPT継続群を対照に検討したTWILIGHT試験のサブ解析。本解析は, complex PCIが成功した2342例が対象。一次エンドポイントである12カ月後のBARC出血基準2, 3および5の出血率は, チカグレロル単剤群4.2% vs. DAPT(アスピリン+チカグレロル)群7.7%(HR 0.54; 95%CI 0.38~0.76)。また, 12カ月後の虚血イベント**の発生は, 単剤群とDAPT群で有意差は認められなかった(3.8% vs. 4.9%; HR 0.77; 95%CI 0.52~1.15)。

 *3本以上のステント留置, 3病変以上の治療, 分岐部2ステント, 総ステント長≧60 mm, 慢性完全閉塞など。
** 全死亡, MI, 脳卒中。

Radial Artery Versus Saphenous Vein For Coronary Bypass Surgery At Long Term Follow-up
The Benefit And Risk Of Rivaroxaban Plus Aspirin In Patients With Peripheral Artery Disease After Lower Extremity Revascularization With And Without Concomitant Clopidogrel: A Key Subgroup Analysis From VOYAGER-PAD
概 要 CABGにおいてcomposite graftとしての橈骨動脈グラフト使用を大伏在静脈グラフトと比較した臨床試験のデータを統合して検討したメタ解析RADIALプロジェクト10年後の報告。橈骨動脈グラフトは, 大伏在静脈グラフトにくらべ死亡リスクを27%低減。同様に, 心臓発作は26%, 血行再建術再施行は38%, それぞれリスクを低下させた。
PRECOMBAT Trial
Ten-year Outcomes After Drug-eluting Stents Versus Coronary Artery Bypass Grafting For Left Main Coronary Disease
概 要 韓国の13施設で施行された左主幹部病変を有する患者600例におけるPCIとCABGを比較した無作為化試験PRECOMBATの10年後の報告。一次エンドポイントは, 全死亡, MI, 脳卒中, 虚血による血行再建術再施行の複合。中央値11.3年の追跡の結果, 一次エンドポイントの発生は, PCI群29.8% vs. CABG群24.7%。全死亡, MI, 脳卒中の複合および全死亡についても両群で有意差は認められなかった。しかし, 虚血による血行再建術再施行については, CABGにくらべPCI群のほうが多かった(16.1% vs. 8.0%; HR 1.98; 95%CI 1.21~3.21)。
Insights From The TWILIGHT Trial
Ticagrelor With And Without Aspirin In High-Risk Patients With Diabetes Mellitus Undergoing Percutaneous Coronary Intervention
概 要 PCI施行後に3カ月間のDAPTを受けたイベント高リスク症例に対するチカグレロル単剤投与による有効性と安全性を, DAPT継続群を対照に検討したTWILIGHT試験のサブ解析。本解析は, 糖尿病を合併した2620例が対象。PCI施行後の3ヵ月間DAPT終了後, チカグレロル単剤投与群または12カ月間のDAPT(アスピリン+チカグレロル)継続群にランダム化。一次エンドポイントである12カ月後のBARC出血基準2, 3および5の出血率は, チカグレロル単剤群4.5% vs. DAPT群6.7%(HR 0.65; 95%CI 0.47~0.91)。また, 12カ月後の虚血イベントの発生は, 単剤群とDAPT群で有意差は認められず(4.6% vs. 5.9%; HR 0.77; 95%CI 0.55~1.09), 個々の虚血イベントにも群間で有意差は認められなかった。

全死亡, MI, 脳卒中。

UP

 
Late Breaking Clinical Trials V
E3 Trial
A Randomized Controlled Trial Evaluating The Efficacy And Safety Of E-Cigarettes For Smoking Cessation
概 要 E3試験は, 禁煙における電子タバコの有効性を検討したカナダの試験。対象は, 平均35年の喫煙習慣があり, ベースラインで1日平均21本のタバコを吸う常習喫煙者で禁煙の意思をもつ376例。患者の平均年齢は53歳。男性の割合は53%。対象を治療法ごとに, 1:1:1の割合で3群にランダム化。12週間後の禁煙達成率は, ニコチン入り電子タバコ+禁煙カウンセリング群21.9%, ニコチンゼロ電子タバコ+カウンセリング群17.3%, カウンセリングのみ群9.1%で, ニコチン入り電子タバコ+カウンセリング群の禁煙率はカウンセリングのみ群の禁煙率の約2.4倍であった。また, 禁煙を達成できなかった患者においても, 1日の喫煙本数を半分以上減少させることができた割合は, ニコチン入り電子タバコ+カウンセリング群が61%, ニコチンゼロ電子タバコ+カウンセリング群が45.7%であるのに対し, カウンセリングのみ群30.9%にとどまった。

 ‡ニコチン入り電子タバコと禁煙カウンセリングを受ける群, ニコチンゼロの電子タバコと禁煙カウンセリングを受ける群, 禁煙カウンセリングのみの群。

ODYSSEY HoFH
Alirocumab Efficacy And Safety In Adults With Homozygous Familial Hypercholesterolemia
概 要 家族性高コレステロール血症ホモ接合体(HoFH)患者におけるPCSK9阻害薬アリロクマブのLDL-C低減効果についてプラセボを対照として検討。対象であるHoFH患者69例を, 通常の脂質低下治療(LDLアフェレーシスも含む)に加え, 2週間ごとにアリロクマブ150 mg皮下注を併用する群(ベースラインの平均LDL-C値295 mg/dL)とプラセボ投与群(ベースラインの平均LDL-C値260 mg/dL)に2:1の比でランダム化。12週間後, アリロクマブ群は26.9%のLDL-C低下を示した一方, プラセボ群ではLDL-Cが8.6%の低下。アリロクマブ群のプラセボ群に対する平均相対減少率は, 35.6%(P <0.0001)で, アリロクマブ群のLDL-C平均絶対低下量は, 62.8 mg/dL。なお, アリロクマブ群に治療関連の有害事象は発生しなかった。
Evinacumab Significantly Reduces LDL-C In Patients With Homozygous Familial Hypercholesterolemia
概 要 家族性高コレステロール血症ホモ接合体(HoFH)患者に対するPCSK9阻害薬エビナクマブの有効性および安全性を検討した第III相試験。対象は, HoFH患者65例。ベースライン時, 患者の4分の3は脂質低下薬(スタチン, PCSK9阻害薬, エゼチミブ)3剤を併用, また3分の1はLDLアフェレーシスを受けていた。一次エンドポイントは24週時点のLDL-C値の低下。通常の脂質低下治療に加え, エビナクマブ15 mg/kg体重を4週ごとに皮下注する群またはプラセボ投与群に2:1の割合でランダム化。24週間後, エビナクマブ群はLDL-Cを平均47.1%低下したのに対し, プラセボ群では1.9%増加した(エビナクマブのLDL-C平均相対低下率49.0%; P <0.0001)。有害事象の発生は, エビナクマブ群65.9% vs. プラセボ群81%で, 主な症状は, 冷感, 頭痛, 発熱, 下痢, 歯痛など。重篤な有害事象の発生は認められなかった。
REDUCE-IT substudy
Eicosapentaenoic Acid Levels in REDUCE-IT and Cardiovascular Outcomes
概 要 スタチン治療下にもかかわらずトリグリセリド高値のCVイベント高リスク症例に対するEPA製剤の有効性および安全性を検討したREDUCE-IT試験のサブスタディ。EPA製剤投与による血中イコサペント酸エチル(EPA)濃度とCVイベントリスクとの関連を検討。ベースラインの血中EPA値にかかわらず, 治療による血中EPA濃度の増加はCVイベントリスク低下と関連。また, EPA製剤投与1年後の血中EPA濃度はプラセボにくらべ386%増加した一方, 血中DHA濃度は2.9%低下したにもかかわらずCVイベントリスクが低下したことから, CVベネフィットは血中DHAではなく血中EPAによるものであることも示唆された。
CIAO-ISCHEMIA
Natural History Of Symptoms And Stress Echo Findings In Patients With Moderate Or Severe Ischemia And No Obstructive CAD (INOCA): The NHLBI-funded CIAO Ancillary Study To The ISCHEMIA Trial
概 要 中等度~重度の虚血を認める安定虚血性心疾患患者における侵襲的治療のCVイベント抑制効果を検討したISCHEMIA試験でスクリーニングされた患者のうち, ISCHEMIA試験には登録されなかった, INOCA[有意病変を伴わない(50%未満の狭窄)冠動脈由来の虚血性心疾患]患者(208例)を対象に, 1年後の症状と負荷心エコー図による虚血状態との関連を検討。女性の割合は66%で, ISCHEMIA試験の26%にくらべ多い。狭心症治療薬の平均服用量に変化はなかった。患者の1年後の狭心症症状は42%で改善, 14%は悪化した一方, 負荷心エコー図による心筋の虚血状態は約半数が正常, 45%がベースラインから変化がないか悪化しており, 1年後の虚血評価と狭心症症状には関連がないことが示された。
UP

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