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低~中等度手術リスクの高度大動脈弁狭窄症患者におけるTAVI vs. SAVR
meta-analysis

多くの患者,とくに余命が短い患者あるいは長期弁劣化リスクの重要性が低い患者では,経大腿動脈アクセスによるTAVI のほうがSAVRより正味の利益が大きい可能性が示された。ただし,経大腿アプローチが不適応の患者ではSAVRのほうが経心尖アプローチによるTAVIよりも転帰は良好である。
Siemieniuk RA, et al. Transcatheter versus surgical aortic valve replacement in patients with severe aortic stenosis at low and intermediate risk: systematic review and meta-analysis. BMJ. 2016; 354: i5130. PubMed

コメント

経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)と外科的大動脈弁置換術(SAVR)を比較する4つのRCT(STACCAT,Core Valve US Pivotal,NOTION,PARTNER 2A)のメタ解析である。経大腿動脈TAVIはSAVRにくらべ死亡,脳卒中,急性腎障害,重篤な出血,新規の心房細動発症などのリスクが低く,一方で心不全症状の悪化,大動脈弁再インターベンション,永久ペースメーカー植え込み,中等度以上の大動脈弁逆流などのリスクが高かった。心筋梗塞および健康関連QOLには差を認めなかった。経心尖部TAVIはSAVRに比べ死亡,脳卒中のリスクが高かった。
追跡期間が中央値で2年と短く,TAVI弁の耐久性が評価出来ていないことが本研究のlimitationであるが,高齢の症候性高度大動脈弁狭窄症患者が治療に求めることは長期的な再治療の有無ではなく,いかに低侵襲かつ少ない合併症で,差し迫った死亡を回避し症状を取ることができるかである。本研究は,高齢の低〜中等度手術リスク高度大動脈弁狭窄症患者においては。経大腿動脈TAVIが第一選択の治療であることを明確に示している。一方,経心尖部TAVIはSAVRに比べ明らかなメリットはなく,経大腿動脈TAVIの適応のないSAVR可能な患者では,経心尖部TAVIの適応はないと思われる。今後のデバイス開発の課題としては,いかに経大腿動脈TAVIの適応拡大ができるかであろう。(木村

目的 経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)は周術期の死亡リスクが高い大動脈弁狭窄症患者への施行が推奨されているが,低~中等度リスク者への施行も少なくない。中等度リスク者を対象としたPARTNER 2試験ではTAVIの外科的大動脈弁置換術(SAVR)に対する非劣性が示され,本試験も含めたメタ解析ではTAVIのほうが大出血,急性腎障害,心房細動新規発症などのリスクが低い可能性が示唆されたが,弁の耐久性やTAVI再施行の検証,エビデンスレベルの正式な評価は行われず,絶対リスクも示されていなかった。
手術リスクが低~中等度の高度大動脈弁狭窄症患者でのTAVIとSAVRの有効性を比較するため,ランダム化比較試験(RCT)のメタ解析を実施した。
対象 4試験*・3,179例。平均周術期死亡リスク≦8%(Society of Thoracic Surgery-Predicted Risk Of Mortality[STS-PROM])の患者においてTAVIとSAVRを比較したRCT。
* STACCATO,US Pivotal,NOTION,PARTNER 2A
■患者背景:平均年齢79.1-83.4歳,男性54%。
方法 2012年7月15日までの発表論文を対象としたシステマティックレビューに加え,Medline,Embase,Cochrane CENTRALを検索(2012年1月1日~’16年5月12日)。参考文献とGoogle Scholarの引用文献も調査。
評価項目は2例の患者が経験した転帰に基づいて選択し,VARC-2の定義に準じた。GRADEシステムを用いて両治療群,TAVIのアプローチ別(経大腿,経心尖)の絶対効果量とエビデンスの確実性(低・中・高レベル)を推定した。
結果 追跡期間は2年(中央値)。

[経大腿TAVI 群 vs SAVR群]
経大腿TAVI群はSAVR群にくらべ下記のリスクが有意に低かった:死亡(絶対効果量[/1,000例]の群間差:-30[95%信頼区間-49--8];エビデンスの確実性:中レベル),脳卒中(-20[-37-1];中レベル),急性腎障害(-53[-62--39];高レベル)。
経心尖TAVI群では有意差はなかったがリスク増加の傾向が示された(死亡:57[-16->153];中レベル;交互作用P=0.015,脳卒中:45[-2-125];中レベル;P=0.012,急性腎障害:23[-10-89];低レベル;P<0.001)。

[TAVI群 vs SAVR群]
TAVI群はSAVR群にくらべ生命を脅かす・障害を伴う出血リスクが低かったが,リスクの低下度は経大腿TAVI群(-252[-293--190];高レベル)のほうが経心尖TAVI群(-194[-240--136];高レベル)より大きかった(交互作用P=0.037)。
またTAVI群は新規発症心房細動リスクが低く(-178[-203--150];高レベル),入院日数も短かった(-4.0[-5--3];高レベル)。
一方,TAVIはSAVRにくらべ下記のリスクが高かった:心不全症状の悪化(NYHA≧III度:18[5-34];中レベル),大動脈弁再インターベンション(7[1-21];中レベル),永久ペースメーカー植込み(134[16-382];高レベル[ただしI ²=88%]),中等度以上の大動脈弁逆流(3試験)(80;高レベル)。
心筋梗塞,健康関連QOLにはTAVI群とSAVR群の差は認められなかった。

(収載年月2017.01)
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