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心血管リスクの上昇におけるマクロライド系抗菌薬の役割
meta-analysis

マクロライド系抗菌薬の投与は心臓突然死・心室頻拍性不整脈,心血管死のリスク増加と関連したが,全死亡とは関連しなかった。
Cheng YJ, et al. The Role of Macrolide Antibiotics in Increasing Cardiovascular Risk. J Am Coll Cardiol. 2015; 66: 2173-84. PubMed

コメント

日常臨床で頻用されているマクロライド系抗菌薬により,心電図でQT時間が延長する症例が実際に存在することが明らかにされて以来,マクロライド系抗菌薬のQT時間延長の副作用について,懸念は残されている。Chengらは,メタ解析によりマクロライド系抗菌薬と心臓突然死,心室頻拍,心血管死の関連を明らかにしようと試みた。マクロライド系抗菌薬の投与により,心臓突然死または心室頻拍が相対リスク2.42で増加していたと結論付けている。
マクロライド系抗菌薬の使用に際しては,心疾患や低カリウム血症などの患者には観察を十分に行うなど,従来から注意喚起されている。大規模なメタ解析であるので,人種差など,アジア人におけるリスクに関しても検討して欲しかった。なお,全死亡は,マクロライド系抗菌薬の使用に関連しなかったとしている。(中村

目的 マクロライド系抗菌薬は汎用抗菌薬の一つであり,一般に心血管毒性などの有害作用はないと考えられているが,最近いくつかの薬剤でQT延長,心室頻拍,心臓突然死(SCD)などの不整脈関連の有害作用が報告された。この関連について大規模コホート研究からは一貫したエビデンスは得られておらず,米国のメディケイド利用者を対象とした2つのコホート研究で,erythromycinとSCD,azithromycinと心血管(CV)死の関連がそれぞれ報告されたが,その他の研究では有意な関連は認められていない。
マクロライド系抗菌薬とCVリスクの関連性を検討するメタ解析を行った。
一次エンドポイントは,SCD・心室頻拍(VTA)。
対象 33研究・2,077万9,963例。マクロライド系抗菌薬に関連する相対リスク(RR)と信頼区間(CI)・標準誤差・分散・P値が報告されており,原著論文として発表されたコホート研究・症例対照研究・ランダム化比較試験(RCT)で,独立しているもの。
■研究背景:女性59.9%,地域(欧州16,北米9,東アジア2,南米1,アジア1,アフリカ1,多国籍3),研究のタイプ(一般住民コホート研究11,症例対照研究3,RCT 19),使用薬剤(azithromycin 19,clarithromycin 12,roxithromycin 8,erythromycin 4),登録者数40-514万594例,治療期間3日-1年。
方法 Medline(1966年1月1日-2015年4月30日)とEmbase(1980年1月1日-2015年4月30日)を検索。参考文献も調査。
結果 [SCD・VTA]
11研究(RCT 3,コホート研究5,症例対照研究3)・663万9,411例・>5,810イベント。
マクロライド系抗菌薬投与例は非投与例にくらべSCD・VTAリスクが有意に高かった(RR 2.42;95%CI 1.60-3.63,P<0.001;I ²=85.42%)。
薬剤別では,azithromycin(3.40 ; 1.68-6.90),clarithromycin(2.16 ; 1.70-2.74),erythromycin(3.61 ; 1.09-11.99)は関連したが,roxithromycin(1.70 ; 0.80-3.60)は関連しなかった。
SCD(5研究・218万9,416例・2,323イベント)リスクも有意に増加した(2.51 ; 1.91-3.31,P<0.001;I ²=0%)。
マクロライド系抗菌薬の使用の非使用とくらべた絶対リスク上昇は,SCD・VTAが118.1/100万件,SCDが36.6/100万件。

[CV死]
12研究(RCT 6,コホート研究6)・1,706万440例・4,199イベント。
マクロライド系抗菌薬投与例は有意にリスクが高かった(1.31 ; 1.06-1.62,P=0.01;I ²=64.8%)。
薬剤別では,azithromycin(1.54 ; 1.24-1.90),clarithromycin(1.48 ; 1.32-1.64)は関連したが,roxithromycin(1.04 ; 0.72-1.51)は関連しなかった。
絶対リスク上昇は38.2/100万件。

[全死亡]
23研究(RCT 15,コホート研究8)・1,235万6,873例・39,486イベント。
有意なリスク上昇は認められなかった(1.03 ; 0.86-1.22,P=0.77;I ²=89.91%)。
薬剤別では,clarithromycinは関連したが(1.28 ; 1.10-1.50),azithromycin(0.93 ; 0.80-1.08)とroxithromycin(1.14 ; 0.81-1.61)では関連はみられなかった。
絶対リスク上昇は2.7/100万件。

[その他のエンドポイント]
マクロライド系抗菌薬使用例で心筋梗塞(16研究・98,780例・4,560イベント)のリスクは上昇したが(RR 1.08,P=0.02),脳卒中(5研究・5,934例・98イベント),全CVイベント(13研究・93,503例・34,738イベント)は上昇しなかった。

(収載年月2016.04)
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