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レニン-アンジオテンシン系(RAS)抑制による心房細動予防効果
meta-analysis

RAS抑制薬の心房細動一次・二次予防治療の新規選択肢としての意義を支持する結果であるが,一次予防試験の結果には後付け解析によるものが入っている。RAS抑制薬の薬剤間の違いや抗不整脈薬との相互作用あるいは相乗作用の可能性など,まだ不明な点が少なくない。
Schneider MP, et al. Prevention of atrial fibrillation by renin-angiotensin system inhibition: a meta-analysis. J Am Coll Cardiol. 2010; 55: 2299-307. PubMed

コメント

心房細動抑制としてのアップストリーム治療の意義については意見が分かれている。これは主として基礎の病態によってその効果が異なるためである。RAS抑制薬は心不全や左室肥大例で特に効果が大きく,このような病態を持つ例には積極的な使用が推奨される。高血圧例に対する有効性は示されていないが,RAS抑制薬を使用しても意味がないというわけではない。(井上

目的 心房細動(AF)は心血管疾患合併症あるいは死亡リスク因子である。AFは進行性疾患であり高齢化によりリスクは増大し,治療は困難になっていく。抗不整脈薬およびカテーテルアブレーションは有効性が限定的であり重大な有害作用を有しているため,AF予防・治療の新しいアプローチが求められている。
そんな中,RAS抑制によるAFの予防・治療が注目されている。これまでRAS抑制薬は主に降圧による有効性が検討されてきた。そこでRAS抑制薬の有効性が最も大きい症例を明確にするために,同薬剤のAF抑制効果をメタ解析で検証した。
対象 87,048例。
ACE阻害薬あるいはARBのAFの一次,二次予防効果をプラセボまたはその他の薬剤と比較した23*のランダム化試験参加者。
* 一次予防11試験(高血圧6試験[53,494例]:CAPPP,STOP-Hypertension 2,LIFE,HOPE,VALUE,TRANSCEND,心筋梗塞後2試験[19,288例]:TRACE,GISSI-3,心不全3試験[11,148例]:SOLVD,CHARM,Val-HeFT),二次予防12試験(除細動後8試験[2,054例]:GISSI-AFなど,薬物治療4試験[1,064例])。
ACE阻害薬試験45,841例,ARB試験41,389例。
方法 ACE阻害薬,ARB治療のトライアルで,AFの新規発症あるいは再発について報告しているものを検索。PubMedで“angiotensin”,“angiotensin receptor blocker”,“angiotensin converting enzyme”,個々の薬剤名,“atrial fibrillation”をブール演算子を使用して検索した。
結果

[ACE阻害薬,ARB全体の結果]
AFの発症(一次予防,二次予防)のオッズ比(OR)が33%低下(OR:0.67;95%信頼区間22-43%,P<0.00001)。
薬効別にみた場合も抑制効果は同等であった:ACE阻害薬36%低下(OR:0.64;19-50%,P=0.0003),ARB 36%低下(0.64;22-48%,P<0.0001)。
しかし,個々の試験間では有意な違いが認められた(異質性P<0.00001)。

[一次予防]
・高血圧
RAS抑制薬による有意なAFリスクの低下は認められなかった(OR:0.89;0.75-1.05,P=0.17)。しかし,試験間に有意な異質性がみられた(P=0.003):CAPPP,STOP-Hypertension 2,HOPE,TRANSCENDではACE阻害薬,ARBの有効性は確認されなかった。一方で,LIFE(左室肥大合併),VALUEではARBによるAFの一次予防効果が認められた。
・心筋梗塞後
ACE阻害薬によるAF一次予防効果はみられなかった(OR:0.72;0.41-1.27,P=0.26)が,2試験間には有意な異質性が認められた(P=0.03)。大規模試験GISSI-3では84%が心不全非合併例で追跡期間が短く有意な有効性はみられなかったが,心不全合併例を長期追跡した小規模なTRACEでは新規AFが49%低下した。
・心不全
全体でRAS抑制薬による有意な有効性が認められた(OR:0.52;0.31-0.87,P=0.01)。3試験すべてで有意なAF一次予防効果が認められたが,試験間には有意な異質性がみられた(P=0.0003)。収縮機能障害の重症度が最も大きかったSOLVDのAF抑制が最大(OR 0.18)で,CHARM(0.81),Val-HeFT(0.63)の抑制率はより低かった。

[二次予防]
二次予防試験ではamiodaroneなどの抗不整脈薬との併用投与例が多く,AF抑制率が高かった。
・除細動後
全体ではAFの有意な再発予防効果が認められた(OR:0.55;0.34-0.89,P=0.01)。大半の試験でも有効性が認められたが,GISSI-AFではARBの二次予防効果はみられなかった。
・薬物治療
全体ではAFの有意な再発予防効果が認められた(OR:0.37;0.27-0.49,P<0.001)。全試験で有意にAFリスクが低下した。


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