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身体活動により座位時間と死亡の関係は減弱,消失するか?-100万人以上のメタ解析
meta-analysis

中等度の強度の身体活動(約60-75分/日)により長時間の座位による死亡リスクの増加は消失する可能性が示された。一方,長時間のテレビ視聴による死亡リスクの増加は弱まるものの,消失しなかった。
Ekelund U et al for the Lancet Physical Activity Series 2 executive committe; Lancet Sedentary Behaviour working group: Does physical activity attenuate, or even eliminate, the detrimental association of sitting time with mortality? A harmonised meta-analysis of data from more than 1 million men and women. Lancet. 2016; 388: 1302-10. PubMed

コメント

まず,本メタ解析で明確になったことは座位時間が長くなると死亡率が高くなることである。次に,座位時間が長くても中等度の身体活動(60~75分/日)を行えば,長時間座位のリスクは解消されることである。したがって,仕事の都合で長時間座位を余儀なくされる人でも,積極的に中等度の運動やウォーキング(>35.5MET h/週)を取り入れれば,死亡リスクは回避できることになる。テレビ視聴時間でも座位時間と同様の関係がみられたが,長時間の座位(運動不足)は,特に心血管死を増加させる(23-74%)が,がんによる死亡も増える(12-22%)ことを忘れてはならない。大腸がん,乳がんは運動習慣によって発症率に差があることは,これまでも報告されており今回の成績もそれに一致する。(

目的 長時間の座位は多くの慢性症状や死亡リスクと関連するが,身体活動によりその有害な影響が減弱するか,さらには消失するかは明らかでない。
座りがちな生活(座位時間,テレビ視聴時間),身体活動量と全死亡の関係を検証するため,前向きコホート研究のデータを用いたharmonisedメタ解析を行った。
対象 16研究。個人レベルの座位・テレビ視聴時間,身体活動量データと全死亡,心血管死,乳・結腸・大腸癌の推定リスク(オッズ比・ハザード比・相対リスク)が報告されている前向きコホート研究。主要な慢性疾患患者・1年以内の死亡例(13研究),2年以内の死亡例(2研究),心血管疾患・糖尿病・癌患者(1研究)は除外。
■研究背景:研究の質スコア≧0.85。
方法 PubMed, PsycINFO, Embase, Web of Science, Sport Discus, Scopusを検索(2015年10月10日まで)。同定された16研究と私信により同定した未発表の2研究のうち,著者・研究責任医師が本メタ解析への参加に同意した16研究を対象とした。harmonisedプロトコールに従い,15研究の著者・研究責任医師が原データを再解析,残りの1研究は公表されている個人レベルデータを本論文の著者らが再解析。各研究のデータを統合してメタ解析を行った。
曝露レベルを下記4群に再分類(座位時間:0-<4,4-<6,6-8,>8時間/日,テレビ視聴時間:<1,1-2,3-4,≧5時間/日)。身体活動量は歩行と余暇時間の活動データのみを使用してMET・時/週に変換し,四分位で層別(<2.5,16,30,>35.5MET・時/週[それぞれ中等度の運動5,25-35,50-65,60-75分/日に相当])。座位時間,身体活動量と全死亡の関係を,座位時間がもっとも短く(<4時間/日),身体活動量がもっとも多い(>35.5MET・時/週)群を対照とした要約ハザード比(HR)で推定。同じ解析をテレビ視聴時間についても行った。
結果 [座位時間と全死亡(13研究・100万5,791人)]
追跡期間は2-18.1年,死亡は84,609例(8.4%)。
座位時間,身体活動量と全死亡は用量依存性の関係を示した。
対照群(座位時間<4時間/日・身体活動量>35.5MET・時/週)にくらべると,身体活動量が少ないほうの2群の全死亡率は12-59%高かった(座位時間<4時間/日・身体活動量16MET・時/週群:HR 1.12;95%信頼区間1.08-1.16,>8時間/日・<2.5MET・時/週群:1.59;1.52-1.66)。一方,身体活動量30MET・時/週群で死亡率が対照群より高かったのは,座位時間≧4時間/日の3群で,最も活動的な>35.5MET・時/週群では座位時間と死亡に有意な関係はみられなかった。これらの結果から,高レベルの身体活動により長時間の座位による死亡リスクの上昇は消失する可能性が示唆された。
身体活動量は多いが座位時間が長い(>35.5MET・時/週・>8時間/日)群の死亡リスク(1.04;0.99-1.10)は,身体活動量は少ないが座位時間が短い(<2.5MET・時/週・<4時間/日)群(1.27;1.22-1.30)より有意に低かった。

[テレビ視聴時間と全死亡(6研究・46万5,450人)]
死亡は43,740例。
座位時間と死亡の関係ほど明瞭ではないが,同様の関係がみられた。
テレビ視聴時間≧3時間/日は,最も活動的な群を除き,身体活動量を問わず死亡リスクが高かった。
テレビ視聴時間≧5時間/日群は,身体活動量を問わず全死亡リスクが16-93%顕著に高かった。もっとも身体活動量が多い>35.5MET・時/週群で死亡率の上昇がみられたのはテレビ視聴時間≧5時間/日の群のみだったが(1.16;1.05-1.28),身体活動量<2.5MET・時/週群ではテレビ視聴時間が<1時間/日でも死亡リスクが高かった(1.32;1.20-1.46,P=0.007)。

(収載年月2017.02)
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