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糖尿病合併/非合併左主幹部病変患者におけるPCIとCABGの比較

pooled analysis

経皮的冠動脈インターベンション(PCI)または冠動脈バイパス術(CABG)の適応が同程度と考えられる,多くがSYNTAXスコア低〜中等度の左主幹部病変患者において,糖尿病は5年間の死亡および心血管イベント発生率上昇と関連していた。
Gaba P, et al. Percutaneous Coronary Intervention Versus Coronary Artery Bypass Grafting in Patients With Left Main Disease With or Without Diabetes: Findings From a Pooled Analysis of 4 Randomized Clinical Trials. Circulation 2024 Mar 11. doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.123.065571. PubMed


目的 PCIまたはCABGによる左主幹部血行再建術をうける患者において,糖尿病は異なる転帰と関連している可能性がある。本解析では転帰について,糖尿病の有無により検討した。
方法 PCIまたはCABGを施行された左主幹部病変患者についてのランダム化比較試験(SYNTAX,PRECOMBAT,NOBLE,EXCEL)の患者個別データを用い,プール解析を行った。
結果 4,393例のうち,1,104例(25.1%)が糖尿病を有していた。

[一次エンドポイント:5年死亡率]
糖尿病患者の5年死亡率は158/1,104例(14.7%)で,非糖尿病患者297/3,289例(9.3%)にくらべ高かった(P<0.001)。補正後HR 1.62,95%CI 1.32–2.00,P<0.001。
これはおもに心血管死発生率が高かったことによるが[94/1,104例(9.0%) vs 158/3,289例(5.1%),補正後HR 1.78,95%CI 1.35–2.34,P<0.001],非心血管死発生率も同様に高かった[63/1,104例(6.2%) vs 133/3,289例(4.4%),補正後HR 1.47,95%CI 1.06–2.05,P=0.022]。

[糖尿病患者と非糖尿病患者の比較]
糖尿病患者は非糖尿病患者に比べ,以下の5年発生率が高かった。
自然発症心筋梗塞:67/1,104例(6.7%) vs 114/3,289例(3.7%),P<0.001。
血行再建術再施行:189/1,104例(18.5%) vs 410/3,289例(13.2%),P<0.001。

[PCIとCABGの比較]
5年の全死亡について,糖尿病の有無による差異は認められなかった(交互作用P=0.87)。
糖尿病患者:PCI施行84/563例(15.3%) vs CABG施行74/541例(14.1%),HR 1.11,95%CI 0.82-1.52。
非糖尿病患者:PCI施行155/1,634例(9.7%) vs CABG施行142/1,655例(8.9%),HR 1.08,95%CI 0.86-1.36。

5年の自然発症心筋梗塞および血行再建術再施行については,糖尿病の有無にかかわらず,PCI施行例のほうが高かった。
自然発症心筋梗塞(交互作用P=0.47):糖尿病患者45/563例(8.9%) vs 22/541例(4.4%),非糖尿病患者82/1,634例(5.3%) vs 32/1,655例(2.1%)。
血行再建術再施行(交互作用P=0.18):糖尿病患者127/563例(24.5%)vs 62/541例(12.4%),非糖尿病患者254/1,634例(16.3%) vs 156/1,655例(10.1%)。
糖尿病患者は非糖尿病患者に比べ,特に1年後以降の自然発症心筋梗塞(4.9% vs 2.1%,交互作用P=0.047)および血行再建術再施行(9.9% vs 4.3%,交互作用P=0.016)のリスクが高かった。

PCI施行例における1年以内の脳卒中発症率はCABG施行例に比べ低く(HR 0.37,95%CI 0.19–0.69),それは糖尿病の有無によらず一貫していた(交互作用P=0.51)。

(収載年月2024.04)
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