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スタチン系薬剤の手技前投与のエビデンス
meta-analysis

侵襲的治療前にスタチン治療を開始することによりPCIおよび非心臓手術後の心筋梗塞(MI)のリスクが有意に低下し,CABG後の心房細動のリスクも低下する。
Winchester DE et al: Evidence of pre-procedural statin therapy; a meta-analysis of randomized trials. J Am Coll Cardiol. 2010; 56: 1099-109. PubMed

コメント

以前より,PCIやCABGの事前にスタチンを投与しておくと,その予後がよいことを示す研究がいくつか報告されていたが,系統的な検討がなされておらず,実際の臨床の場ではスタチンをどのように使うべきかガイドラインがなかった。今回のメタ解析は,実際のスタチンの使用方法について一定の指針を与える内容といえよう。少なくとも心血管系の手技を行う場合は,心血管系のリスクのある患者であるから,その場合にはスタチンを事前投与しておいたほうがよいということは言えるのではないだろうか?このメタ解析で示していることは,他の外科的手術の際にも,冠動脈疾患の中リスク以上の場合にはスタチンを事前に使用しておくことが妥当としている点が特徴であるし,影響力の強い事実ではなかろうか?本解析では,待機的手術で4週前からのスタチン投与が勧められるとのことであるが,PCIやCABGのような心血管系の手技の場合は,1日ないし7日の事前投与でも効果があるとしている。スタチンのdoseの問題であるが,高用量のスタチンが推奨されているが,まだ十分な検討とはいえないだろう。この点については,わが国においてもより詳細な検討が要求されるのではないだろうか?もちろん,その薬効の議論もあるのであり,LDL-Cに依存しているところもあろうが,短期間で効いているということはpleiotropic effectを考慮するのは当然のことであろう。しかし,これも今後の検討課題になるものといえよう。いずれにせよ,外科手術,心血管系手技の際のガイドラインに影響を与えるものと思われる。(寺本

目的 スタチン系薬剤は急性冠症候群(ACS)の段階で投与を開始した場合に有益であることが示されているが,ほとんどの試験においてその投与はPCI後に開始されている。最近,PCIやCABGなどの侵襲的治療に先立つスタチン系薬剤投与の役割を明確にすべく複数のランダム化試験が発表され,「侵襲治療に併用するスタチン系薬剤投与の至適タイミング」という重要なクリニカルクエスチョンに対する有用なエビデンスが加わっている。
そこで,スタチン系薬剤前投与により有害心血管イベントが減少するかについて,包括的なメタアナリシスを行った。
一次エンドポイントは手技後の非致死的MI。
対象
4,805例。21のランダム化比較試験。
侵襲的手技(PCI,CABG,血管術を含む非心臓手術)施行予定の患者をスタチン系薬剤群 vs 対照群(プラセボ,通常治療,低用量スタチン治療)にランダム化し,手技前に試験薬(スタチン系薬剤)を投与し,臨床転帰について信頼性のあるデータを報告している試験。ステントをルーチン使用してない試験,臓器移植を検討した試験は除外。
追跡期間1日-6か月。二重盲検:5試験,アウトカム盲検化:4試験。

・患者背景:年齢57-68歳,糖尿病0~52%。

・侵襲的治療:緊急PCI;4試験,待機的PCI;7試験,待機的オフポンプ CABG;2試験,待機的CABG;6試験,待機的血管手術;2試験,待機的非心臓手術;1試験。

・スタチン系薬剤群:rosuvastatin (20mg/日,40mg;2試験),atorvastatin(5-20mg/日,20mg/日,40mg/日,80mg/日;11試験),simvastatin(20mg/日,80mg/日;3試験),pravastatin(40mg/日;1試験),fluvastatin(80mg/日;3試験),手技者の任意(1試験)。
投与開始は手技前37日-12時間。

・対照群:通常治療;8試験,スタチン治療;2試験,プラセボ;11試験。

・一次エンドポイント:手技後の非致死的MI;8試験,有害事象;4試験,Q波MI;1試験,心房細動;3試験,炎症マーカー;3試験,血小板増加;1試験,心筋虚血;1試験。

方法 MEDLINE,Cochrane,ClinicalTrials.govのデータベース(2010年2月まで)により文献を検索。言語制限なし。
検索用語は,HMG-CoA Reductase Inhibitor(statin);stent, drug eluting stent (PCI);Angioplasty, Transluminal, Percutaneous Coronary(PTCA);Surgical Procedures, Operative(surgery);(CABG)。
ベースライン時の患者特性,介入,スタチン治療歴,追跡期間,割付け群ごとのイベントのデータを抽出し,アウトカムについてintention-to-treat解析。DerSimonian-Laird方法により変量効果モデルを用いて要約リスク比(random-effects summary risk ratios [RRs])を算出。
結果

・手技後MI
スタチン前投与により対照群に比べ有意に減少(RR 0.57;95%信頼区間0.46-0.70,P<0.0001)。
手技別の発生率は,PCI:スタチン治療群 7.5% vs 対照群13.3%(P<0.0001),CABG:1.4% vs 2.9%(P=0.40),非心臓手術:3.5% vs 7.6%(P=0.004)。

・全死亡
手技前のスタチン治療により対照群に比し非有意に減少(RR 0.66;0.37-1.17,P=0.15)。

・CABG後の心房細動
手技前のスタチン治療により対照群に比べ有意に減少(RR 0.54;0.43-0.68,P<0.0001)。


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