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降圧薬の用量,併用投与が個人間血圧変動に及ぼす影響
meta-analysis

収縮期血圧(SBP)の変動に対する降圧薬の影響は用量依存的であり,併用投与の場合にも持続することから,高用量のCa拮抗薬による単剤療法または他剤との併用療法は特に脳卒中の予防に効果的であると考えられる。
Webb AJ, et al. Effect of dose and combination of antihypertensives on interindividual blood pressure variability: a systematic review. Stroke. 2011; 42: 2860-5. PubMed

コメント

血圧変動の増大は脳卒中など心血管疾患のリスクを上昇させることが知られているが,本レビューではCa拮抗薬とβ遮断薬の血圧変動におよぼす影響についてメタ解析し,Ca拮抗薬の増量は他の降圧薬に比べて血圧変動を減少させ,β遮断薬はむしろ増加させるとの結論である。血圧変動は降圧効果の持続性に影響されることからアムロジピンのような半減期の長い降圧薬が広く使われていることを示すデータかもしれない。(桑島

目的 脳卒中の予防における有益性にSBP変動の抑制がある程度寄与している降圧薬があることが最近報告されている。SBP変動に対する効果は降圧薬の種類により異なるが,その効果が併用療法においても同程度であり脳卒中リスクに対して同程度の効果が得られるかについては不明である。
降圧薬の用量や併用がSBPの変動に与える影響を検討すべくシステマティックレビューを行った。
対象 97試験(単剤療法における用量-反応関係の検討:60試験,併用療法の比較:68試験)・29,020例。同じ降圧薬について異なる用量,または異なる種類の降圧薬の併用療法へのランダム化を行った対照試験で,追跡期間>2週,べースライン時およびフォローアップ来院時のSBPまたは拡張期血圧の平均値・標準偏差および患者数の報告があり,英国図書館で入手可能なpeer-reviewed誌に掲載されたもの。言語は不問。
方法 MedlineおよびCochrane database(1950年-2009年7月第1週)を検索。検索用語は[meta(-)analysis] AND [antihypertensive agents OR blood-pressure lowering]。
また,Medline(2007年5月1日-2010年5月1日)を検索。検索用語は(1)[Trial] AND [“blood(-)pressure lowering” OR “antihypertensive”] AND [“combination”],(2)[Trial] AND [“blood(-)pressure lowering” OR “antihypertensive”] AND [“low(-)dose” OR “high(-)dose” OR “dose(-)response”]。
該当するシステマティックレビューおよびメタ解析から登録基準を満たすRCTを選別し,べ一スライン時およびフォローアップ来院時の血圧の平均値(SD)を抽出。血圧の個人間分散(SD2)の試験内における群間差を比率(VR)で表し,ランダム効果モデルによるメタアナリシスにより統合推定。併用療法の比較は降圧薬の種類別,また併用の種類別((1)他剤に追加 vs 追加前の単剤療法,(2)他剤を追加 vs 追加前の単剤療法,(3)併用 vs その他の降圧薬による単剤/併用療法,(4)特定の組み合わせによる併用 vs プラセボ/その他の併用/単剤療法)に統合。
結果 [用量のSBP個人間変動への影響]
Ca拮抗薬:低用量群に比べ高用量群で有意に抑制(25試験・2,179例:VR 0.84;95%信頼区間CI 0.74-0.94, P=0.004)。
β遮断薬:高用量群で増大(6試験・486例:VR 1.31;1.01-1.69, P=0.034)。

[他剤に追加した併用投与のSBP個人間変動への影響]
Ca拮抗薬:他剤への追加併用により有意に抑制(12試験・1,565例:VR 0.75;0.64-0.87, P=0.0002)。
利尿薬:他剤への追加併用による抑制の程度は小さかった(17試験・3,217例:VR 0.85;0.71-1.01, P=0.07)。

[他剤を追加した場合のSBP個人間変動への影響]
Ca拮抗薬:他剤の追加による変化なし(12試験1,460例;平均SBPの低下-5.8mmHg;VR 1.06, 0.83-1.34, P=0.65)。

[異なる併用療法のSBP個人間変動への影響の比較]
Ca拮抗薬の併用:Ca拾抗薬を含まない併用療法に比べ有意に抑制(20試験・2,564例;平均SBPの低下-3.3mmHg:VR 0.79;0.66-0.95, P=0.012)。
利尿薬の併用:利尿薬を含まない併用療法より抑制(31試験・5,263例;-4.4mmHg:VR 0.85;0.73-0.99, P=0.03)。

(収載年月2012.03)
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