編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝

2021年12月現在,1270報収載! 全トライアルリスト

検索について 「トライアル名または著者名」,「検討項目」,「薬剤分類」,「薬剤名」から検索できます。フリーワード検索ではスペースで区切ると「and」検索ができます。

▶ 調べたいトライアルに関するキーワードを入力してください
(例:メトホルミン 心血管イベント 抑制)

EBM LIBRARY 総合トップページへ

循環器,糖尿病,抗血栓療法,3つのトライアルデータベースをまとめて検索できます。

▶ 下記の項目からも検索できます

トライアル名または著者名の頭文字から検索
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z

検討項目から検索

薬物分類から検索

薬剤名から検索

 
 

◤ 今月の注目文献

2021.12.6

exendin-4由来のGLP-1受容体作動薬efpeglenatideによる心腎保護作用

心血管疾患の既往を有する,または腎疾患+心血管危険因子を1つ以上有する2型糖尿病患者において,exendin-4由来のGLP-1受容体作動薬efpeglenatideが心腎血管アウトカムに与える影響をプラセボと比較した。その結果,心血管イベント発生リスクはefpeglenatide群(4mgまたは6 mg皮下注)で,プラセボ群にくらべ,有意に低下した。
「Efpeglenatideを,従来の試験より心血管疾患発症リスクの高い心血管疾患の既往または腎疾患を伴う2型糖尿病患者に投与した本試験では,プラセボ群に比べてMACEが27%,腎アウトカムが32%減少した。そして,本試験ではSGLT2阻害薬を試験開始時に15.2%の患者が服用していたが,SGLT2阻害薬の有無に関わらず,すなわちSGLT2阻害薬とは独立して,本薬の心・腎保護作用が認められた。
GLP-1受容体作動薬の心・腎保護作用には,HbA1cの低下・血圧の低下・LDL-コレステロールの低下・eGFRやアルブミン尿の低下などの心・腎イベントの危険因子が軽減されることが大きく寄与しているものと考えられる。そしてefpeglenatideを用いた本試験でも,これらの心・腎イベントの危険因子が減弱することが認められており,さらには,血管内皮細胞機能や微小循環の改善なども関与するものと推測される。
今回のAMPLITUDE-O試験では,従来の試験より心血管疾患発症リスクの高い,すなわち心血管疾患の既往と腎疾患を伴う2型糖尿病患者が21.8%を占めており,今回の結果をもっとリスクの低い2型糖尿病患者にあてはめられるかは,少し議論が残る。ただ,今回の2型糖尿病患者の多くは,心・腎保護に働くガイドラインに沿った標準的な治療を受けており,今回の結果はよりリスクの低い2型糖尿病患者にも施行可能なものと推測される。」(片山 茂裕 氏)

→詳細をみる

2021.11.22

dual GIP/GLP-1受容体作動薬tirzepatide週1回皮下注射とセマグルチド週1回皮下注射の比較

メトホルミン単剤投与下でコントロール不良の2型糖尿病患者において,dual GIP/GLP-1受容体作動薬であるtirzepatide 週1回皮下注射の有効性と安全性をGLP-1受容体作動薬セマグルチド週1回皮下注射と比較した。その結果,ベースラインから40週後までのHbA1cの平均変化に関して,tirzepatide週1回皮下注射の,セマグルチド週1回皮下注射に対する優越性が示された。
「GIPは1971年にGastric Inhibitory Polypeptideとして発見された。その後,インクレチンとして,Glucose-dependent Insulinotropic Polypeptide として注目されている。GIPはインスリンを分泌するのみならず,グルカゴン分泌も高めることが知られていた。しかし,近年,GIPは血糖値上昇時のインスリン分泌をタイミングよく刺激するとともに,分泌されたインスリンがグルカゴン分泌を抑制する方向で働くことも判明した。しかし,糖尿病患者では,この作用は内因性インスリン分泌能に依存するであろう。
今回の検討は,肥満の著しい2型糖尿病においての検討であり,内因性インスリン分泌能がある程度保持されていた例での検討であると推定される。今後の解析にて,内因性インスリン,グルカゴン分泌がどのように変化したのか,胃腸障害などによる食事摂取量の変化があったのかなど,それらの因子と体重減少や血糖コントロール状況との検討により判明することであろう。(河盛 隆造 氏)

→詳細をみる

2021.11.5

COVID-19感染前の血糖降下薬が予後に与える影響を比較

多施設共同後向きコホート研究において,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染前におけるGLP-1受容体作動薬およびSGLT2阻害薬の使用は,DPP-4阻害薬の使用にくらべ,アウトカムを改善するか検討した。その結果,DPP-4阻害薬の使用例は高齢で病状がより悪かったものの,感染前のGLP-受容体作動薬およびSGLT2阻害薬の使用は,DPP-4阻害薬の使用にくらべ,死亡およびその他の有害アウトカムのオッズ比が低いことが示された。
「投薬されている薬剤による患者背景のデータでは,DPP4阻害薬投与群で圧倒的に年齢が高かった。シックデイや年齢を考えた場合には,やはり欧米でもDPP-4阻害薬が安全な薬剤として投薬されているのではないかと思わせるデータであった。したがって,さまざまな補正しきれていない交絡因子の影響が否定できないことはこの試験の限界であるが,今後の糖尿病合併COVID-19の治療を考えるうえでは参考になるデータである。(綿田 裕孝 氏)

→詳細をみる

2021.10.20

食事/運動療法およびシタグリプチン単剤投与下でコントロール不良の2型糖尿病における,イプラグリフロジン追加の有効性と安全性

多施設共同プラセボ対照ランダム化比較試験および単群の長期併用投与試験において,食事/運動療法およびシタグリプチン単剤投与下でコントロール不良の2型糖尿病患者を対象に,イプラグリフロジン追加投与の有効性と安全性を検討した。その結果,イプラグリフロジン追加投与は血糖コントロールを有意に改善し,忍容性も概して良好であることが示された。
「わが国における2型糖尿病の薬物療法の実態として,第一選択薬としてメトホルミンと並んでDPP-4阻害薬が多く用いられている。欧米のガイドラインでは,第一選択薬であるメトホルミンによる効果が不十分な場合,心不全や心血管疾患を有する場合の第二選択薬はSGLT2阻害薬あるいはGLP-1受容体作動薬である。
このような状況の下で,わが国においてもDPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の併用は増えると予想され,併用療法の有効性と安全性の検証が望まれる。
本研究においては,HbA1cの低下はプラセボ対照比較試験,長期併用投与試験いずれにおいても0.8%程度と大きかった。一方,HbA1c7%未満の達成割合は30〜40%で,必ずしも十分ではないことが示された。被験者のBMIは26 kg/m²で肥満者が多く,プラセボ対照比較試験終了時にはイプラグリフロジン投与群でプラセボ群よりも1.8 kg減量できていたが,食事/運動療法の基本の重要性が改めて示されたと言えよう。
安全性に関しては従来の報告と大きな変わりはないと解釈される。」(景山 茂 氏)

→詳細をみる

2021.10.7

心血管代謝危険因子を有するCOVID-19入院患者において,ダパグリフロジンの臓器保護効果を検討

多施設共同プラセボ対照ランダム化比較試験(DARE-19)において,心血管代謝危険因子を有する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の入院患者を対象に,急性期におけるSGLT2阻害薬ダパグリフロジンの臓器保護効果と安全性を検証した。その結果,dapagliflozinは臓器不全+全死亡の有意な抑制を認めず,臨床的回復の有意な改善も認めなかったが,忍容性は良好であった。
「COVID-19の入院患者においては,デキサメタゾン,プレドニゾロンなどが大量に使用され,たとえ軽症であっても糖尿病がある例では,大量のインスリンが必要となっていることをよく経験する。一部のDPP-4阻害薬にウイルス増殖阻止効果があることなど,基礎的な研究で認められてはいるが,臨床の現場では未だ有用性は証明されていない。この検討も同様である。」(河盛 隆造 氏)

→詳細をみる

過去の注目文献

過去の注目文献








J-Clear ケアネット 協和企画
   
更新情報
12月の更新文献
11月の更新文献
10月の更新文献
9月の更新文献
8月の更新文献
7月の更新文献
6月の更新文献

おさえておきたい大規模トライアル

症例数が多く,編集委員の評価も高い,糖尿病臨床に大きなインパクトを与えた臨床研究をまとめて紹介しています。
▶ ACCORD  ▶ ADVANCE  ▶ UKPDS 80
▶ 久山町研究  ▶ 熊本スタディ  etc.
MSD Connect