編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2019年8月現在,1207報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Gong Q, Zhang P, Wang J, Ma J, An Y, Chen Y, Zhang B, Feng X, Li H, Chen X, Cheng YJ, Gregg EW, Hu Y, Bennett PH, Li G; Da Qing Diabetes Prevention Study Group. Morbidity and mortality after lifestyle intervention for people with impaired glucose tolerance: 30-year results of the Da Qing Diabetes Prevention Outcome Study. Lancet Diabetes Endocrinol. 2019; 7: 452-61. [PubMed]

IGT患者に対する6年間の食事・運動療法による介入が30年後の死亡率の低下をもたらしたとする,重要な研究である。本研究における食事療法の基本は,野菜を摂ること,砂糖・アルコールを減らすこと,肥満の人はカロリーを減らすことである。運動療法については,余暇に運動量を増やすことという,かなり基本的なものであった。こうした介入によって今回のような効果が観察されていることは,日々の臨床における生活指導の重要性を支持しているといえる。【綿田裕孝

●目的 耐糖能異常(IGT)患者において,生活習慣介入の長期効果を検討した。
主要評価項目は心血管疾患(CVD)イベント,複合細小血管合併症,CVD死,平均余命。
●デザイン クラスター無作為化試験の長期観察。多施設(中国33施設)。
●試験期間 1986年試験開始。介入期間は6年。介入後の追跡期間は30年。
●対象患者 25~74歳のIGT患者576例。
●方法 対象患者を施設ごとに食事療法群(9施設,148例),運動療法群(9施設,155例),食事療法+運動療法群(7施設,135例),対照群(8施設,138例)にランダム化。
6年の介入終了後,30年後まで追跡した。
ランダム化試験中の糖尿病発生率に食事療法群,運動療法群,食事療法+運動療法群で有意差を認めなかったため,追跡研究では3群を統合した(介入群438例,対照群138例)。
●結果 30年の追跡後の解析対象は540例(介入群405例,対照群135例)であった。
介入群は対照群に比し,糖尿病発症が中央値3.96年遅延し(95%CI 1.25-6.67,p=0.0042),CVDイベントリスクが低く(ハザード比[HR]0.74,95%CI 0.59-0.92,p=0.0060),複合細小血管合併症リスクが低く(HR 0.65,95%CI 0.45-0.95,p=0.025),CVD死リスクが低く(HR 0.67,95%CI 0.48-0.94,p=0.022),全死亡リスクが低く(HR 0.74,95%CI 0.61-0.89,p=0.0015),平均余命が平均1.44年延長した(95%CI 0.20-2.68,p=0.023)。
●結論 IGT患者において,生活習慣介入により2型糖尿病の発症が遅延し,CVDイベント,細小血管合併症,CVD死,全死亡のリスクが低下し,平均余命が延長した。