編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Pratley RE, Aroda VR, Lingvay I, Lüdemann J, Andreassen C, Navarria A, Viljoen A; SUSTAIN 7 investigators. Semaglutide versus dulaglutide once weekly in patients with type 2 diabetes (SUSTAIN 7): a randomised, open-label, phase 3b trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2018; 6: 275-86. [PubMed]

GLP-1受容体作動薬,週1回投与製剤は利便性が高く,使用頻度が増している薬剤である。
本検討は,dulaglutide 0.75mg,15mgとsemaglutide 0.5mg,1.0mgのHbA1cと体重減少効果を比較した試験である。低用量同士,高用量同士をそれぞれ比較した結果,semaglutideの優越性が明らかとなった。
肥満糖尿病患者においては,semaglutideの優越性は明らかであるが,日本ではインスリン導入困難な高齢者にもGLP-1受容体作動薬が用いられており,その際には体重減少を来さない薬剤選択もあるかもしれない。
臨床医はこれらの薬剤の効果の差を知っておくことが重要である。【綿田裕孝

●目的 metformin単独療法でコントロール不良の2型糖尿病患者において,低用量および高用量のsemaglutideとdulaglutideの有効性と安全性を比較した。
主要評価項目は,40週後のHbA1cの変化。副次評価項目は,40週後の体重変化。
●デザイン 無作為,実薬対照,パラレル,第3b相多施設(ブルガリア,クロアチア,フィンランド,ドイツ,ギリシャ,香港,インド,アイルランド,ラトビア,リトアニア,ポルトガル,ルーマニア,スロバキア,スペイン,英国,米国の16ヵ国194施設)。
●試験期間 登録期間は2016年1月6日~2016年6月22日。試験期間は40週。
●対象患者 metformin単独療法でHbA1c 7.0~10.5%の2型糖尿病患者1,199例。
登録基準:安定用量(1500mg/日)または最大耐用量のmetforminで90日間以上のコントロール不良。
除外基準:膵炎の既往,心不全(NYHAクラスIV),ステージ≧3の慢性腎臓病,急性治療を要する増殖性網膜症または黄斑変性症。
●方法 2週間のスクリーニング期間後,対象患者をsemaglutide 0.5mg群(301例),dulaglutide 0.75mg群(299例),semaglutide 1.0mg群(300例),dulaglutide 1.5mg群(299例)に1:1:1:1にランダム化。40週にわたり週1回皮下投与し,その後,5週間のフォローアップ期間を設けた。
●結果 試験を完遂したのは1,129例(94%)であった。
40週後のHbA1c低下度は,semaglutide 0.5mg群-1.5%,dulaglutide 0.75mg群-1.1%(推定治療差[ETD]-0.40%[95%CI -0.55 to -0.25],p<0.001),semaglutide 1.0mg群-1.8%,dulaglutide 1.5mg群-1.4%(ETD-0.41%[-0.57 to -0.25],p<0.0001)であった。
40週後の体重減少度は,semaglutide 0.5mg群-4.6kg,dulaglutide 0.75mg群-2.3kg(ETD-2.26kg[-3.02 to -1.51],p<0.0001),semaglutide 1.0mg群-6.5kg,dulaglutide 1.5mg群-3.0kg(ETD-3.55kg[-4.32 to -2.78],p<0.0001)であった。
頻度の高い有害事象は消化管障害であり(semaglutide 0.5mg群43%,dulaglutide 0.75mg群33%,semaglutide 1.0mg群44%,dulaglutide 1.5mg群48%),早期治療中止の主な原因であった。
●結論 metformin単独療法でコントロール不良の2型糖尿病患者において,低用量および高用量のsemaglutideはdulaglutideに比べて血糖コントロール改善効果と体重減少効果が優れており,安全性プロファイルは同等であった。