編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Althouse AD, Abbott JD, Sutton-Tyrrell K, Forker AD, Lombardero MS, Buitrón LV, Pena-Sing I, Tardif JC, Brooks MM; BARI 2D Study Group : Favorable effects of insulin sensitizers pertinent to peripheral arterial disease in type 2 diabetes: results from the Bypass Angioplasty Revascularization Investigation 2 Diabetes (BARI 2D) trial. Diabetes Care. 2013; 36: 3269-75. [PubMed]

4.6年間のPAD関連アウトカム(ABI≦0.9+下肢血行再建術+下肢切断)の発症率は,IS群(チアゾリジン薬やmetforminで治療)のほうがIP群(スルホニル尿素薬やインスリンで治療)よりも有意に低く,ハザード比は0.66であった。試験中のHbA1cを調整後も,有意な群間差は維持された。ピオグリタゾンを用いたProactive試験で下肢血行再建術+下肢切断の発生率が低下することがわずかに報告されているのみで,大規模な比較対照試験は行われていない。CADを有する高リスクのBARI 2D参加者では,チアゾリジン薬やmetforminが血糖を低下させるだけでなく,抗凝固・抗炎症作用を有することがPAD発症の抑制につながると推測されるが,さらなる検討が必要である。【片山茂裕

●目的 安定冠動脈疾患(CAD)を有する2型糖尿病患者において,末梢動脈疾患(PAD)リスクをインスリン抵抗性改善薬(IS)とインスリン供給薬(IP)に分けて検討した。BARI 2Dの二次解析。
●デザイン 無作為化比較試験の二次解析,多施設(北米,南米,欧州の49施設)。
●試験期間 登録期間は2001~2005年。追跡期間は平均4.6年。
●対象患者 1479例:BARI 2Dに参加し,足関節上腕血圧比(ABI)が正常値(0.91~1.30)の安定CADを有する2型糖尿病患者。平均61.9±8.0歳,男性72%。
●方法 BARI 2Dでは,IS群(チアゾリジン薬,metformin)とIP群(スルホニル尿素薬,インスリン)に無作為割り付け。
本解析では,IS群とIP群のPAD関連アウトカム(ABI≦0.9,下肢血行再建術,下肢切断)を比較。
●結果 追跡期間にPAD関連アウトカムを認めたのは303例。
ABI≦0.9+下肢血行再建術+下肢切断の発症率は,IS群でIP群より有意に低く(16.9 vs 24.1%,P<0.001),ハザード比は0.66であった(95%CI 0.51-0.83,P<0.001)。試験中のHbA1cを調整後も,有意な群間差は維持された(ハザード比0.76,95%CI 0.59-0.96,P=0.02)。
●結論 ベースラインにPADのない安定CADを有する2型糖尿病患者において,ISによる血糖コントロール療法は,IPによる血糖コントロール療法に比し,PAD発生率を低下させた。