編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Barrett HL, Gatford KL, Houda CM, De Blasio MJ, McIntyre HD, Callaway LK, Dekker Nitert M, Coat S, Owens JA, Hague WM, et al.: Maternal and neonatal circulating markers of metabolic and cardiovascular risk in the metformin in gestational diabetes (MiG) trial: responses to maternal metformin versus insulin treatment. Diabetes Care. 2013; 36: 529-36. [PubMed]

妊娠糖尿病治療のゴールド・スタンダードはinsulin療法であるが,metformin療法も一つの選択肢となることが示された。【河盛隆造

●目的 metforminまたはinsulin治療下の妊娠糖尿病患者と胎児の臍帯血漿の血糖,脂質,C反応性蛋白(CRP)を比較し,これらのマーカーと新生児のサイズとの関連を検討した。
●デザイン 前向き,無作為,多施設(ニュージーランド,オーストラリア)。
●試験期間 登録期間は2002年10月~2006年10月。
●対象患者 478例:MiGに参加した妊娠糖尿病患者のうち,臍帯血漿サンプルが収集可能であった例。33.1歳(metformin群),32.5歳(insulin例)。
●方法 MiGでは,対象患者をmetformin群とinsulin群に無作為に割り付け。
本解析では,割り付け時,妊娠36週目,分娩後6~8週時および臍帯血漿から血漿グルコース,脂質,CRPを測定し,出生時の新生児のサイズとの関連を検討。
●結果 両群の年齢,BMI,人種割合,人口動態に差はなかった。
母親の妊娠36週目の血漿トリグリセリド値は,insulin群よりもmetformin群で有意に上昇した(9.69 vs 21.93%,p<0.001)。母親および臍帯血漿の血漿脂質,CRP,新生児の体格に群間差は認められなかった。
交絡因子を調整後のロジスティック回帰分析では,新生児の出生時体重(>90パーセンタイル)ともっとも関連が強かったのは妊娠36週目のトリグリセリド値と血糖コントロール状況であった。
●結論 母親および新生児の代謝状態を示すマーカーと,新生児の体格には,metforminとinsulinで差はなかった。metforminは母親の脂質機能へ微妙に影響するようであるが,metforminによる臍帯血漿の脂質やCRP,または新生児の体格への悪影響は認められなかった。