編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Redon J, Mancia G, Sleight P, Schumacher H, Gao P, Pogue J, Fagard R, Verdecchia P, Weber M, Böhm M, et al.; ONTARGET Investigators : Safety and efficacy of low blood pressures among patients with diabetes: subgroup analyses from the ONTARGET (ONgoing Telmisartan Alone and in combination with Ramipril Global Endpoint Trial). J Am Coll Cardiol. 2012; 59: 74-83. [PubMed]

本研究はONTARGET試験のサブ解析で,糖尿病の有無にかかわらず血圧と心血管リスクは同様の関連を示すことが明らかにされた。また,収縮期血圧130~140mmHgの集団では,それ以上降圧しても,脳卒中予防以外のベネフィットは得られないことも示された。しかしながら,本研究の対象患者は高齢(平均66歳)で,心血管リスクの高い集団であることから,より若年でリスクの低い集団においても同様の結論を得られるかについては,今後の検討が必要と考えられる。【西尾善彦

●目的 糖尿病患者と非糖尿病患者で,心血管(CV)保護のための降圧の安全性と有効性を比較した。
主要複合アウトカムは,CV死,非致死的心筋梗塞,非致死的脳卒中,心不全による入院。
●デザイン 無作為化二重盲検比較試験のサブ解析。
●試験期間 追跡期間は4.6年。
●対象患者 25,584例:ONTARGETの参加者(55歳以上のCVリスクの高い患者)。
●方法 ONTARGETでは,患者を,ACE阻害薬ramipril群,AII受容体拮抗薬telmisartan群,両剤併用群に無作為割り付け。
本解析では,治療群のデータを統合し,糖尿病患者(9,603例)と非糖尿病患者(15,981例)で,主要複合アウトカムと血圧の相関を比較。
●結果 主要複合アウトカムの発生率は,糖尿病患者20.2%(1938例),非糖尿病患者14.2%(2276例)であった(ハザード比1.48,95%CI 1.38-1.57)。個々のアウトカムについてのハザード比は,CV死1.56(95%CI 1.42-1.71),心筋梗塞1.30(95%CI 1.17-1.46),脳卒中1.39(95%CI 1.23-1.56),心不全による入院2.06(95%CI 1.82-2.32)であった。
治療期間中のSBPの変化にかかわらず,糖尿病患者では非糖尿病患者より,CVリスクが有意に高かった。
ベースラインのSBPが143~155mmHgの患者では,糖尿病の有無にかかわらず,SBPが低下するに伴い,主要複合アウトカムリスクが低下した。脳卒中を除き,SBPを<130mmHgに低下することによるCVアウトカムのリスク低下は認めなかった。
●結論 血圧とCVリスクの関連は,糖尿病患者と非糖尿病患者で同様であったが,SBPが同じ場合には,糖尿病患者のほうがリスクが高かった。