編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Erdmann E, Charbonnel B, Wilcox RG, Skene AM, Massi-Benedetti M, Yates J, Tan M, Spanheimer R, Standl E, Dormandy JA, et al.: Pioglitazone use and heart failure in patients with type 2 diabetes and preexisting cardiovascular disease: data from the PROactive study (PROactive 08). Diabetes Care 2007; 30: 2773-2778. [PubMed]

PROactive試験では,pioglitazone治療により一次エンドポイントが有意ではないものの10%減少し,全死亡+非致死性心筋梗塞+非致死性脳卒中が16%減少した。しかしながら,重篤な心不全は,対照群の4.1%に比べ,pioglitazone群で5.7%の患者に起こった。本報告は心不全の予後に関するサブ解析である。pioglitazone治療により心不全の発症のHR は1.41倍と増加したが,その後に死亡するリスクや複合一次あるいは二次エンドポイントに達するリスクはpioglitazone群で有意に減少していた。このことは,pioglitazoneの投与により心不全が顕在化するかもしれないが,必ずしも死亡という結果に直結するものではなく,かえってその予後は良いのかもしれないことを意味している。今後,その機序の解明やさらに長期の観察が求められるだろう。【片山茂裕

●目的 心血管疾患を有する2型糖尿病患者において,pioglitazone(インスリン抵抗性改善薬)治療における心不全の発症を検討した。PROactiveのサブ解析。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照,多施設。
●試験期間 -
●対象患者 5238例:大血管障害を有する2型糖尿病患者。
登録基準:試験参加の6ヵ月以上前の心筋梗塞,脳卒中,PCI,CABG。試験参加の3ヵ月以上前の急性冠症候群。冠動脈疾患。症候性末梢動脈閉塞性疾患。
除外基準:NYHAクラスII~IV。
●方法 PROactive試験ではpioglitazone群(2605例),プラセボ群(2633例)にランダム化。
本解析では,多変量回帰分析により重篤な心不全リスクについて比較検討。
●結果 重篤な心不全の発症はpioglitazone群でプラセボ群に比し有意に多かったが(149例[5.7%] vs 108例[4.1%],ハザード比[HR]1.41[95%CI 1.10-1.80],p=0.007),心不全死は両群で同等であった(25例[0.96%] vs 22例[0.84%],HR 1.15[95%CI 0.65-2.03],p=0.639)。
重篤な心不全発症例のうち,その後に全死亡に至った症例はpioglitazone群で少なかった(40/149例[26.8%] vs 37/108例[34.3%],HR 0.71[95%CI 0.454-1.111],p=0.1338)。重篤な心不全発症例のうち,その後に一次複合エンドポイントに至った症例(71/149例[47.7%] vs 62/108例[57.4%],HR 0.72[95%CI 0.512-1.013],p=0.0593)および二次複合エンドポイントに至った症例(52/149例[34.9%] vs 51/108例[47.2%],HR 0.64[95%CI 0.436-0.946],p=0.025)はpioglitazone群で少なかった。
●結論 2型糖尿病患者において,perindoprilおよびindapamideの合剤により腎イベントの発生は低減し,その効果はベースラインのSBPおよびDBPに関わらず認められた。