編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Al Salmi I, Hoy WE, Kondalsamy-Chennakesavan S, Wang Z, Gobe GC, Barr EL, Shaw JE: Disorders of glucose regulation in adults and birth weight: results from the Australian Diabetes, Obesity and Lifestyle (AUSDIAB) Study. Diabetes Care 2008; 31: 159-164. [PubMed]

10000万人あまりのオーストラリア一般市民で行われたAusDibでは,糖尿病あるいはIFG/IGTの有病率は,それぞれ7.4%,16.4%と報告されている。
出生児体重のデータが得られた4502例における今回の調査でも,低出生体重例では成人してからの耐糖能異常リスクが高まることが確認された。そして,そのリスクは女性のほうが大きいことは興味深い。【片山茂裕

●目的 オーストラリアの一般住民において,出生時体重と血糖値指標との関係を検討した。
●デザイン -
●試験期間 -
●対象患者 4502例:AusDiabの参加者(1999~2000年にオーストラリアの各州から無作為に抽出された42地域の市民11247例,≧25歳)のうち,5年後の追跡調査(2004~2005年)において,出生時体重のデータが得られた例。
●方法 2004~2005年の追跡調査時に出生時体重を質問票により調査するとともに,空腹時血漿ブドウ糖(FPG)値,OGTT 2時間値,HbA1c値を測定し,出生時体重との関係を検討。また,空腹時血糖異常(IFG),耐糖能異常(IGT),糖尿病と出生時体重の関係を検討。
●結果 平均出生時体重は3.4kg(男性3.5kg,女性3.3kg)であった。
FPG値,OGTT 2時間値,HbA1c値は出生時体重と強い負の相関を示した。男女別の90th percentileを超える場合を高値とすると,FPG高値,OGTT 2時間値高値,HbA1c高値の出生時体重1kg増加あたりのオッズ比(年齢および性別を補正)は,それぞれ0.83(95%CI 0.71-0.96),0.74(95%CI 0.65-0.84),0.81(95%CI 0.70-0.94)であった。
低出生体重例(出生時体重<2.5kg)では正常例(≧2.5kg)に比して,IFGリスク,IGTリスク,糖尿病リスク,それらすべてのリスクが増大しており,女性におけるオッズ比は,それぞれ1.75,2.22,2.76,2.28,男性ではそれぞれ1.40,1.32,1.98,1.49で,血糖調節異常に関係する因子(年齢,BMI,身体活動,喫煙,飲酒,社会経済学的状態,糖尿病の家族歴)を補正後もリスクの増大が認められた。また,それらの傾向は,年齢別およびBMI別の検討においても認められた。
●結論 成人の健康状態が良好である経済的に豊かな西欧国家において,出生時体重は血糖値指標と負の相関を示し,低出生体重例では成人後に血糖調節異常を生じやすい傾向を認めた。それらの相関は,BMIおよび血糖調節異常に関係するその他の因子には依存していなかった。