編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Colhoun HM, Betteridge DJ, Durrington PN, Hitman GA, Neil HA, Livingstone SJ, Thomason MJ, Fuller JH, CARDS Investigators: Rapid emergence of effect of atorvastatin on cardiovascular outcomes in the Collaborative Atorvastatin Diabetes Study (CARDS). Diabetologia 2005; 48: 2482-2485. [PubMed]

atorvastatinのCVD減少効果は,治療開始12~18ヵ月後,すみやかに見られている。とくにCHDの減少は,治療開始6ヵ月後の早期から明らかであった。このような傾向は,atorvastatinを大量に投与したPROVE ITやMIRACLでも認められ,虚血イベントの再発減少は30日後あるいは16週後という早期から明らかであった。またREVERSALでは,冠動脈プラーク容積の減少が18ヵ月後に認められている。
なぜatorvastatinが他のスタチン系薬剤に比べ,早期から作用を発揮するのか,その詳細は不明であるが,CRP減少効果でみられる血管壁での炎症を抑える作用が強いのかもしれない。今後,さらなる検討が必要である。【片山茂裕

●目的 心血管疾患(CVD)の既往のない2型糖尿病患者において,HMG-CoA還元酵素阻害薬atorvastatinの心血管イベントに対する効果の発現パターンを検討した。CARDSの事後解析。
主要エンドポイントは急性冠動脈心疾患(CHD)イベント(心筋梗塞[無症候性を含む],不安定狭心症,急性CHD死,心停止後の蘇生),冠動脈血行再建術,脳卒中の初回発生。
●デザイン 無作為,プラセボ対照,intention-to-treat解析。
●試験期間 追跡期間は3.9年(中央値)。
●対象患者 2838例:CVDの既往のない2型糖尿病患者。
登録基準:高血圧の既往,網膜症,微量アルブミン尿または蛋白尿,喫煙習慣のいずれかを有する。血清LDL-C値≦160mg/dLかつ血清トリグリセリド値≦600mg/dL。
除外基準:心筋梗塞,狭心症,冠動脈手術,脳血管事故,重度の末梢血管疾患の既往。
●方法 CARDSでは,患者をatorvastatin 10mg/日群,プラセボ群にランダム化。
本解析では,Cox比例ハザードモデルを用いて各時点における各イベントのハザード比を算出。
●結果 atorvastatinの主要エンドポイントに対する有効性は6ヵ月後から認められ,18ヵ月後には試験終了時と同程度のリスク低下(-37%)を認めた。また,急性CHDイベントについては,6ヵ月後から試験終了時と同程度のリスク低下(-36%)が認められた。
●結論 atorvastatinはCVDの発症機序に速やかな作用を及ぼし,投与開始後数ヵ月以内に心血管イベント抑制効果を示した。