編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Ohnishi H, Saitoh S, Takagi S, Ohata J, Isobe T, Kikuchi Y, Takeuchi H, Shimamoto K: Pulse wave velocity as an indicator of atherosclerosis in impaired fasting glucose: the Tanno and Sobetsu study. Diabetes Care 2003; 26: 437-440. [PubMed]

DECODEおよびDECODA試験では,OGTT 2時間後血糖値と動脈硬化性疾患の関連性が明らかにされていたが,手軽に検査ができるという点では,空腹時血糖値に軍配があがる。またbaPWVの測定も,非侵襲的で手軽に繰り返し行える利点がある。この両者から動脈硬化の進展が判別できるのであれば,たいへん有効であろう。今後のさらなる検討が期待される。【河盛隆造

●目的 空腹時血糖異常(IFG)患者におけるアテローム性動脈硬化の指標として,上腕-足首脈波伝播速度(baPWV)が有用であるかを検討した。
●デザイン -
●試験期間 -
●対象患者 232例:2000年に健康診断を実施された北海道常呂郡端野町および有珠郡壮瞥町住民から無作為に選出された男性。平均65.2±9.5歳。
●方法 BMI,SBPおよびDBP,空腹時血糖(FBG)値,脂質値,足首上腕血圧比(ABI),baPWVを測定。
FBG値に基づいて,正常群(<110mg/dL)185例,IFG群(110~125mg/dL)24例,糖尿病群(≧126mg/dLおよび血糖降下薬投与例)23例に分類し,各群のパラメータを比較した。
●結果 baPWVは血糖値の上昇とともに増加しており,正常群とIFG群間(1518 vs. 1673cm/秒,p=0.01)および正常群と糖尿病群間(1518 vs. 1771cm/秒,p<0.0001)に有意差を認めた。多変量回帰分析では,FBG値は年齢およびSBPと同様にbaPWVと有意な相関を認めたことから(いずれもp<0.0001),FBG値はbaPWVと独立した相関を有することが示唆された。
●結論 IFGとアテローム性動脈硬化の関係にはまだ議論の余地がある。厳格な血糖コントロールがIFG患者のアテローム性動脈硬化の進行を抑制するか否かについては,さらなる研究を要する。