編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Qiao Q, Hu G, Tuomilehto J, Borch-Johnsen K, Ramachandran A, Mohan V, Iyer SR, Tominaga M, Kiyohara Y, Kato I, et al: Age- and sex-specific prevalence of diabetes and impaired glucose regulation in 11 Asian cohorts. Diabetes Care 2003; 26: 1770-1780. [PubMed]

わが国の長崎県小値賀町,山形県舟形町,福岡県久山町の成績も含まれた,アジアにおける重要なメタアナリシスである。アジアのなかでも,インドの糖尿病有病率が最も高いが,日本や中国の糖尿病有病率も30~69歳では欧州より高率である。また,IFGよりIGTが多いことは,アジア地域での糖尿病の診断に75g OGTTが不可欠であることを示した点で重要である。【片山茂裕

●目的 アジア人において,糖尿病および血糖異常(IGR)の有病率を人種別,年齢層別,男女別に比較した。
●デザイン 疫学,メタアナリシス。
●試験期間 -
●対象患者 24335例:アジア4ヵ国(日本,中国,インド,シンガポール)で実施された住民対象の11研究のデータ。30~89歳。男性10851例,女性13484例。糖尿病罹患歴なし22171例,あり2164例。
登録基準:住民対象研究は,1980年以降に実施され,男女ともに対象としており,対象者の年齢幅が20歳以上で,WHOの勧告に準じた75g OGTTが実施されているもの。
●方法 OGTT 2時間値および空腹時血漿ブドウ糖(FPG)値に基づいて,人種別,年齢層別(10歳ごと),男女別の糖尿病およびIGR(耐糖能異常[IGT]および/または空腹時血糖異常[IFG])の有病率を算出した。
●結果 糖尿病有病率は加齢とともに増加し,日本人および中国人では70~89歳でピークに達していた。一方,インド人では60~69歳でピークに達し,70歳以降は低下していた。各年齢層における糖尿病有病率を比較すると,日本人および中国人に比してインド人でより高い傾向がみられた。また,若年層(30~49歳)におけるIGR有病率も,日本人および中国人に比してインド人でより高かった。いずれの人種でも,すべての年齢層においてIGT有病率がIFG有病率に比してより高かった。
●結論 アジア人において,インド人の糖尿病有病率が最も高かった。また,インド人の糖尿病有病率は,日本人および中国人より10歳若い年齢でピークに達していた。アジア人における糖尿病およびIGRの有病率は,FPG値のみの評価では過小評価されることが示唆された。