編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Li G, Hu Y, Yang W, Jiang Y, Wang J, Xiao J, Hu Z, Pan X, Howard BV, Bennett PH, et al: Effects of insulin resistance and insulin secretion on the efficacy of interventions to retard development of type 2 diabetes mellitus: the Da Qing IGT and Diabetes Study. Diabetes Res Clin Pract 2002; 58: 193-200. [PubMed]

Da Qing IGT and Diabetes Studyは,糖尿病予備軍の発症予防に生活習慣の改善が有効であることを示したものである。本研究では,インスリン抵抗性および分泌を評価し,どのような例が介入によく反応したかを検討している。その結果,インスリン抵抗性が存在するものでは,そうでないものに比し糖尿病発症抑制効果が劣っていた。metforminやチアゾリジン系薬剤などでこの差が解消するかどうか,興味深い。【河盛隆造

●目的 生活習慣改善の介入が実施されている耐糖能異常(IGT)患者において,インスリン抵抗性(IR)およびインスリン分泌(IS)が2型糖尿病発症に及ぼす影響を検討した。
●デザイン 無作為。
●試験期間 追跡期間は6年。
●対象患者 284例:Da Qing IGT and Diabetes Studyの対象患者(中国大慶市で実施されたスクリーニングでIGTを認めた577例)のうち,ベースライン時に血漿インスリン値を測定された例。
●方法 患者を,食事療法群(81例),運動療法群(73例),併用(食事療法+運動療法)群(68例),対照群(62例)にランダム化。
ベースライン時に,空腹時および/またはOGTT 2時間における血糖値およびインスリン値を測定し,IRおよびISを算出。糖尿病の発症を追跡。Cox比例ハザード解析により,IR,IS,肥満,血糖値,生活習慣介入の効果の関係を検討。
●結果 IR上昇およびIS低下はいずれも,糖尿病発症の増加と有意に相関していた。生活習慣改善の各介入群では,対照群に比して糖尿病発症リスクが低下し,特に併用群では,IR,IS,BMI,OGTT 2時間血糖値を補正後も,なお有意な低下を認めた(相対リスク0.42,p=0.0006)。また,生活習慣改善による糖尿病発症の抑制効果は,ベースライン時のIR低値例およびIS高値例でより大きかった。
●結論 中国人のIGT患者において,IRおよびβ細胞の機能は,いずれも2型糖尿病発症の予測因子であった。生活習慣改善は2型糖尿病の発症を抑制し,その効果はIR低値例およびIS高値例でより大きかった。