編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Qiao Q, Nakagami T, Tuomilehto J, Borch-Johnsen K, Balkau B, Iwamoto Y, Tajima N; International Diabetes Epidemiology Group; DECODA Study Group: Comparison of the fasting and the 2-h glucose criteria for diabetes in different Asian cohorts. Diabetologia 2000; 43: 1470-1475. [PubMed]

アジア人において,米国糖尿病協会(ADA)のFPG値のみによる糖尿病の診断基準がどのくらい適応できるかを検討している。すでにいくつかの成績があるが,本検討でもFPG値のみでは不十分であることが示され,75g OGTTの施行が勧められている。【片山茂裕

●目的 アジア人対象の18の疫学研究データにて,空腹時血漿ブドウ糖(FPG)値と75g OGTT 2時間値(2時間値)による糖尿病診断の相違を比較検討した。
●デザイン メタアナリシス。
●試験期間 -
●対象患者 38269例:アジア7ヵ国および米国で行われた成人アジア人の糖尿病罹患率に関する18研究[下部NOTE参照]のデータ。30~89歳。
●方法 データを,住民対象の11研究の症例(17666例),6研究の高血糖症例(12221例),1研究の糖尿病が疑わしい症例(8382例)に分け,各診断基準による糖尿病罹患率および診断される患者群を比較した。
●結果 住民対象研究のデータでは,FPG値(≧126mg/dL)を用いた糖尿病罹患率は,2時間値(≧200mg/dL)を用いた場合に比して平均1.8%低下した(範囲:4.8%低下~1.7%増加)。2時間値が糖尿病レベルの995例のうち546例(55%)はFPG値が非糖尿病レベルで,FPG値が糖尿病レベルの669例のうち220例(33%)は2時間値が非糖尿病レベルであった。いずれかの値が糖尿病レベルの1215例のうち,どちらの値も糖尿病レベルの症例は449例(37%)のみであった。また,2時間値がIGTレベル(141~198mg/dL)の2579例のうち,1984例(77%)はFPG値が正常(<110mg/dL)であった。
2時間値のみが糖尿病レベルの症例(参加施設について補正後の平均年齢[以下同]:男性59歳,女性60歳)は,FPG値のみが糖尿病レベルの症例(男性53歳,女性56歳)に比して年齢が有意に高かった(男女ともp<0.001)。
●結論 FPG値または75g OGTT 2時間値を基準とした場合,診断される患者群は異なることが示された。アジア人において,FPG値のみを糖尿病スクリーニングで用いることは不適切である。