編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Haffner SM, Alexander CM, Cook TJ, Boccuzzi SJ, Musliner TA, Pedersen TR, Kjekshus J, Pyorala K: Reduced coronary events in simvastatin-treated patients with coronary heart disease and diabetes or impaired fasting glucose levels: subgroup analyses in the Scandinavian Simvastatin Survival Study. Arch Intern Med 1999; 159: 2661-2667. [PubMed]

スタチン系薬以前の高脂血症治療薬を用いた大規模臨床試験では,これらの薬物はコレステロールを下げるが,総死亡は低下しないことが示されてきた。4Sは二次予防ではあるが,simvastatinは心血管イベントのみならず総死亡も減少させることを示した。本報告は糖尿病群についてもまたsimvastatinは有効であることを示した。【景山 茂

●目的 糖尿病あるいは空腹時血糖異常(IFG)を伴う患者において,HMG-CoA還元酵素阻害薬simvastatinの冠動脈心疾患(CHD)イベント抑制効果を検討した。
●デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,多施設(アイスランド,デンマーク,ノルウェー,フィンランド,スウェーデン)。
●試験期間 追跡期間は平均5.4年。
●対象患者 4Sのサブグループ4398例。総コレステロール(TC)212~309mg/dL,トリ
グリセリド(TG)≦220mg/dLの患者。
うち糖尿病(DM)483例(DM-FG[血糖値の上昇によりDMと診断]281例+DM-Hx[病歴によりDMと診断]202例),IFG(110mg/dL≦血糖値<126mg/dL)678例,空腹時血糖正常(NFG)3237例。
●方法 各症例をsimvastatin群(20mg/日,6あるいは18週間後に目標TC値116~201mg/dLに達しない場合,40mg/日まで漸増投与)あるいはプラセボ群に割り付けた。
●結果 血糖状態は,年齢,男性,BMI,SBP,TG,HDL-C,空腹時血糖値,アポリポ蛋白B,喫煙と有意に相関した。
糖尿病・simvastatin群は主要な冠動脈イベント(RR 0.58,p=0.001)および血行再建術(RR 0.52,p=0.005)を有意に抑制し,総死亡率(RR 0.79),冠動脈死亡率(RR 0.72)も低下した。IFG・simvastatin群も主要冠動脈イベント(RR 0.62,p=0.003),血行再建術(RR 0.57,p=0.009),総死亡(RR 0.57,p=0.02),冠動脈死(RR 0.45,p=0.007)を有意に抑制した。
●結論 simvastatinによる脂質低下療法は,IFGあるいは糖尿病,CHD患者の予後を改善する。