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Stephenson JM, Kenny S, Stevens LK, Fuller JH, Lee E: Proteinuria and mortality in diabetes: the WHO Multinational Study of Vascular Disease in Diabetes. Diabet Med 1995; 12: 149-155. [PubMed]

スルホサリチル酸試験にて尿蛋白を検討しており,定量的な相関関係が検定できなかったと考えられる。現在の定量法では言えばnone群が糖尿病性腎症の0~II期に,light群はII~IIIa期に,heavy群はIIIb~IV期に相当すると考えられる。【竹尾浩紀・安田浩子】

●目的 糖尿病患者における蛋白尿と死亡率の関連を検討した。
●デザイン 疫学,多施設。
●試験期間 追跡期間は平均9.4±3.1年(1975年~)。
●対象患者 糖尿病患者4422例(1型糖尿病:1188例,2型糖尿病:3234例)。35~55歳。
●方法 登録開始時の治療内容,その後のコントロール状態は検索せず。蛋白尿はスルホサリチル酸試験にて目測し,none群,light群,heavy群の3群に分けた。1型は罹病期間の補正,2型は加えて年齢,血圧,血清コレステロール,喫煙の補正を行った上で,蛋白尿の程度と腎不全死,心血管疾患死,全死亡を検討した。
●結果 開始時尿蛋白を有する群がnone群に比べ高血圧,心電図上で虚血性変化が多く認められ,また血清コレステロール,平均血圧が蛋白尿の程度に関連していた。
観察期間中1105例が死亡し,腎疾患死,心血管疾患死の合計は1型糖尿病で59%,2型糖尿病で61%であった。罹病期間を補正した後の全死亡率は1型,2型糖尿病とも同等であった。尿蛋白は両型の糖尿病で死亡率の増加に関連しており,それは腎不全死,心血管疾患死だけでなく全死亡においても認められた。none群とlight群で全死亡率を比較すると約1.5倍に,none群とheavy群では約3倍になった。
●結論 蛋白尿は全般的な死因にとって病態増悪因子として重要な意味をもち,腎不全死,心血管疾患死,全死亡の増加に関連する。両型の糖尿病においても同様であった。