編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Klein R, Klein BE, Moss SE: Relation of glycemic control to diabetic microvascular complications in diabetes mellitus. Ann Intern Med 1996; 124: 90-96. [PubMed]

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●目的 IDDMおよびNIDDM患者における高血糖が,糖尿病網膜症,蛋白尿,末期腎症,神経障害の発症・進行に長期的にどのように関係するかを検討した。
●デザイン 疫学,コホート。
●試験期間 追跡期間は4~10年。
●対象患者 米国ウィスコンシン州南部の住民で,若年(30歳以前)発症IDDMインスリン治療患者996例,高齢(30歳以後)発症IDDMあるいはNIDDMインスリン治療患者674例,およびインスリン未治療患者696例。
●方法 若年発症インスリン治療群,高齢発症インスリン治療群,高齢発症インスリン未治療群の3群の患者について,ETDRSスケールを用いて,カラー眼底写真により糖尿病網膜症の発症率と進行程度を評価した。dipstick法を用いて,蛋白尿を判断。10年間の血液透析あるいは腎移植,触覚や温度感受性喪失の発生を自己報告により調査した。
●結果 ベースライン時のグリコヘモグロビン値が,IDDMおよびNIDDM患者での糖尿病網膜症の発症や進行,蛋白尿の発生,および触覚や温度感受性の喪失と強い相関関係を有していた。腎障害については血糖値以外の因子が末期腎症への進行に関与していることが示唆された。
●結論 IDDMとNIDDMいずれの患者においても,血糖コントロールは糖尿病性細小血管合併症の発症と進行に関係していることが示唆された。しかし,これらの合併症の予防における治療のリスクと利益を評価するには,NIDDM患者の臨床試験によるさらなるエビデンスが必要である。