UKPDS
2型糖尿病に対する厳格な血糖コントロールによる合併症抑制効果

2型糖尿病患者を対象に,血糖コントロールによって合併症が抑制できるかを検討した英国の大規模疫学研究。10年間の追跡では血糖降下薬による厳格な血糖コントロールにより細小血管障害が予防できることが示された(UKPDS 33)。さらに10年後の解析では大血管障害に対する抑制効果も発表され,治療初期の血糖管理が後年の合併症を減少させる “legacy effect(遺産効果)”が示された(UKPDS 80)。

UKPDSのエビデンス
UKPDS 81
UKPDSの血圧コントロール試験に参加した患者において,厳格な血圧コントロールによる細小血管障害および大血管障害リスク低下が試験終了10年後にも継続しているかを検討した。UKPDSのpost-trial monitoring試験。
Holman RR, et al. N Engl J Med 2008; 359: 1565-76.
UKPDS 80
UKPDS参加患者において,厳格な血糖コントロールによる細小血管障害リスク低下が試験終了10年後にも継続するかを検討し,厳格な血糖コントロールの大血管障害に対する長期的な効果を検討した。UKPDSのpost-trial monitoring試験。
Holman RR, et al. N Engl J Med 2008; 359: 1577-89.
UKPDS 78
新規2型糖尿病患者において,メタボリックシンドロームが糖尿病性合併症リスクに及ぼす影響を検討した。
Cull CA, et al. Circulation 2007; 116: 2119-26.
UKPDS 75
2型糖尿病患者において,血糖値およびSBPが糖尿病性合併症のリスクに及ぼす長期的影響を検討した。
Stratton IM, et al. Diabetologia 2006; 49: 1761-69.
UKPDS 74
2型糖尿病患者において,診断時に有するリスク因子とその後の腎障害発症との関係を検討した。
Retnakaran R, et al. Diabetes 2006; 55: 1832-39.
UKPDS 73
2型糖尿病患者において,6年間の血糖降下療法における低血糖発生状況ならびに低血糖のリスク因子を検討した。
Wright AD, et al. J Diabetes Complications 2006; 20: 395-401.
UKPDS 69
2型糖尿病患者において,厳格な血圧コントロールと糖尿病網膜症関連アウトカムの関係を検討した。
Matthews DR, et al. Arch Ophthalmol 2004; 122: 1631-40.
UKPDS 67
2型糖尿病患者において,インスリン抵抗性と心血管疾患発症との関係を検討した。
Adler AI, et al. Diabet Med 2005; 22: 306-11.
UKPDS 66
2型糖尿病患者において,致死性心筋梗塞および致死性脳卒中のリスク因子を検討した。
Stevens RJ, et al. Diabetes Care 2004; 27: 201-7.
UKPDS 64
2型糖尿病患者において,糖尿病診断から腎症の進展および死亡までの経過を検討した。
Adler AI, et al. Kidney Int 2003; 63: 225-32.
UKPDS 61
2型糖尿病診断時の空腹時血漿ブドウ糖値とその後の臨床アウトカムとの関係を検討した。
Colagiuri S, et al. Diabetes Care 2002; 25: 1410-7.
UKPDS 59
2型糖尿病患者において,高血糖およびその他のリスク因子と末梢血管疾患の関係を検討した。
Adler AI, et al. Diabetes Care 2002; 25: 894-9.
UKPDS 57
最大用量のスルホニル尿素投与下で血糖コントロール不良の2型糖尿病患者において,インスリン追加併用の有効性を検討した。
Wright A, et al. Diabetes Care 2002; 25: 330-6.
UKPDS 55
2型糖尿病治療における,人種,血糖コントロール,血圧の関係を検討した。
Davis TM, et al. Diabetes Care 2001; 24: 1167-74.
UKPDS 54
2型糖尿病の高血圧患者で,captoprilあるいはatenololによる厳格な血圧コントロールの費用対効果を比較した。
Gray A, et al. Diabet Med 2001; 18: 438-44.
UKPDS 52
新規2型糖尿病患者において,網膜症の重症度と光凝固術への進展リスクの関係を検討した。
Kohner EM, et al. Diabet Med 2001; 18: 178-84.
UKPDS 51
肥満2型糖尿病患者で,metforminによる厳格な血糖コントロールの費用対効果を従来療法と比較検討した。
Clarke P, et al. Diabetologia 2001; 44: 298-304.
UKPDS 50
2型糖尿病診断後6年間の網膜症の発症および進展に関するリスク因子を検討した。
Stratton IM, et al. Diabetologia 2001; 44: 156-63.
UKPDS 49
2型糖尿病患者における食事療法,インスリン,スルホニル尿素,metforminによる目標血糖値達成率を比較検討した。
Turner RC, et al. JAMA 1999; 281: 2005-12.
UKPDS 45
新規2型糖尿病患者における3ヵ月間の食事療法の血漿脂質およびリポ蛋白に対する効果を検討した。
Manley SE, et al. Diabet Med 2000; 17: 518-23.
UKPDS 44
2型糖尿病の長期治療に対するacarboseの付加的な治療効果を検討した。
Holman RR, et al. Diabetes Care 1999; 22: 960-4.
UKPDS 41
新規2型糖尿病患者において,厳格な血糖コントロールの費用対効果を従来療法と比較検討した。
Gray A, et al. BMJ 2000; 320: 1373-8.
UKPDS 40
高血圧の2型糖尿病患者において,厳格な血圧コントロールの費用対効果を従来療法と比較検討した。
UK Prospective Diabetes Study Group. BMJ 1998; 317: 720-6.
UKPDS 39
高血圧の2型糖尿病患者において,β遮断薬,ACE阻害薬による厳格な血圧コントロールの大血管・細小血管合併症予防効果を検討した。
UK Prospective Diabetes Study Group. BMJ 1998; 317: 713-20.
UKPDS 38
高血圧の2型糖尿病患者において,厳格な血圧コントロールの,大血管・細小血管合併症予防効果を検討した。
UK Prospective Diabetes Study Group. BMJ 1998; 317: 703-13.
UKPDS 36
2型糖尿病患者において,SBPと大血管および細小血管合併症の発生リスクとの関係を検討した。
Adler AI, et al. BMJ 2000; 321: 412-9.
UKPDS 35
2型糖尿病患者において,長期の血糖値と大血管および細小血管合併症の発生リスクとの関係を検討した。
Stratton IM, et al. BMJ 2000; 321: 405-12.
UKPDS 34
肥満2型糖尿病患者に対するmetforminの合併症リスク低下効果を検討した。
UK Prospective Diabetes Study (UKPDS) Group. Lancet 1998; 352: 854-65.
UKPDS 33
厳格な血糖コントロールが心血管イベントに及ぼす影響を検討した。
UK Prospective Diabetes Study (UKPDS) Group. Lancet 1998; 352: 837-53.
UKPDS 30
新規NIDDM患者における網膜症と臨床的,生化学的要因との関係を検討した。
Kohner EM, et al. Arch Ophthalmol 1998; 116: 297-303.
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