循環器トライアルデータベース

CABANA
Catheter Ablation vs Antiarrhythmic Drug Therapy for Atrial Fibrillation

目的 心房細動患者において,カテーテルアブレーション(CA)は洞調律の維持に有効であるが,長期予後および脳卒中リスクに対する有効性は不明である。本試験では,心房細動の改善について,CAが従来の薬物療法にくらべ有効か検討した。

一次エンドポイントは死亡,障害が残る脳卒中,重篤な出血,心停止の複合。
デザイン ランダム化,オープン,多施設(10ヵ国,126施設),intention-to-treat解析。
期間 登録期間は2009年11月~2016年4月。追跡終了は2017年12月31日(中央値48.5ヵ月)。
対象患者 2,204例。65歳以上,または脳卒中リスク(高血圧,心不全,脳卒中既往など)を有する65歳未満の症候性心房細動患者。
■登録時患者背景:年齢中央値はCA群68歳,薬物療法群67歳,各群の男性62.7%,63.0%。白人92.0%,92.1%。NYHA心機能分類I 13.9%,11.6%,II/III 34.3%,36.7%。CHA2DS2-VAScスコア中央値3.0,3.0。
治療法 CA群(1,108例。肺静脈隔離術+施設の判断により追加治療を施行)または薬物療法群(1,096例。現行のガイドラインにしたがい標準のリズムかつ/または心拍コントロール治療)にランダム化。
結果 CA群1,006例(90.8%),薬物療法群301例(27.5%)にCAが施行された。

[一次エンドポイント(死亡,障害が残る脳卒中,重篤な出血,心停止の複合)]
一次エンドポイントはCA群89例(8.0%),薬物療法群101例(9.2%)に発生した(HR 0.86,95%CI 0.65-1.15,P=0.3)。
・全死亡
 CA群5.2%,薬物療法群6.1%(HR 0.85,95%CI 0.60-1.21,P=0.38)。
・障害が残る脳卒中
 CA群0.3%,薬物療法群0.6%(HR 0.42,95%CI 0.11-1.62,P=0.19)。
・重篤な出血
 CA群3.2%,薬物療法群3.3%(HR 0.98,95%CI 0.62-1.56,P=0.93)。
・心停止
 CA群0.6%,薬物療法群1.0%(HR 0.62,95%CI 0.24-1.61,P=0.33)。
・死亡または心血管入院
 CA群51.7%,薬物療法群58.1%(HR 0.83,95%CI 0.74-0.93,P=0.001)。
・心房細動再発
 CA群49.9%,薬物療法群69.5%(HR 0.52,95%CI 0.45-0.60,P<0.001)。


★結論★心房患者において,CAは薬物療法にくらべ,死亡,障害が残る脳卒中,重篤な出血,心停止の複合を抑制しなかった。しかし本結果は,予想よりイベント発生率が低かったこと,ならびに治療群間のクロスオーバーが影響しており,解釈には注意が必要である。
ClinicalTrials. gov No: NCT00911508
文献
  • [main]
  • Packer DL, Mark DB, Robb RA, et al. CABANA Investigators. Effect of Catheter Ablation vs Antiarrhythmic Drug Therapy on Mortality, Stroke, Bleeding, and Cardiac Arrest Among Patients With Atrial Fibrillation: The CABANA Randomized Clinical Trial. JAMA. 2019; 321: 1261-1274. PubMed

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収載年月2022.07