循環器トライアルデータベース

AMIO-CAT
Recurrence of Arrhythmia Following Short-term Oral Amiodarone after Catheter Ablation for Atrial Fibrillation Trial

目的 心房細動(AF)に対する高周波カテーテルアブレーション施行後数か月間は心房性不整脈を再発することが多く,早期の再発は遠隔期の再発と関連する。
AFに対するアブレーションを施行した患者において,早期の不整脈再発予防を目的とした抗不整脈薬amiodaroneの短期投与により,遠隔期の不整脈再発が減少するかを検討する。

一次エンドポイントは,3か月間のブランキング期間後に確認された心房性頻脈性不整脈(>30秒持続するAF,心房粗動/心房頻拍[AF/AT])。
コメント AFのアブレーション直後はしばしば心房性頻脈性不整脈が再発する。AFの存在はAFの発生を促す(AF begets AF)ので,アブレーション後早期の心房性不整脈をamiodaroneで抑制すれば,6か月後のAF再発も抑制されることが期待された。この仮説は実証されなかったが,アブレーション後早期の不整脈関連イベントの発生はamiodaroneで有意に抑制されたことから,アブレーション後のamiodarone使用は一つの選択肢となり得る。(井上
デザイン 無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設(デンマークの2施設),intention-to-treat解析。
期間 追跡期間中央値は190日。
登録期間は2009年2月/’11年1月~2013年7月。
対象患者 212例。発作性/持続性AFで初回/再アブレーション施行予定の患者。
除外基準:<18歳,3か月以内のamiodarone治療,持続性AF>1年,AF・通常型心房粗動以外の心房性不整脈,重症心不全(NYHA心機能分類III~IV度,EF<35%),重症心臓弁膜症など。
■患者背景:年齢中央値(amiodarone群62歳,プラセボ群61歳),女性(19%, 14%),BMI(26.6kg/m², 26.8kg/m4),AF罹病期間中央値(48か月,60か月),AFアブレーション既往(30%, 28%),持続性AF既往(50%, 49%),EF(51%, 50%),高血圧(37%, 42%),通常型心房粗動既往(12%, 15%),NYHA I度(68%, 75%),CHA2DS2-VAScスコア(0:41%, 40%, 1:25%, 21%, 2:20%, 24%),高脂血症治療(32%, 28%),ACE阻害薬/ARB(34%, 37%),β遮断薬(58%, 62%),Ca拮抗薬(15%, 10%),digoxin(15%, 12%),flecainide/propafenone(21%, 24%),dronedarone(13%, 12%)。
治療法 高周波アブレーションによる肺静脈隔離後にランダム化。
amiodarone群(108例):手技日の夜400mg,その後400mg 1日2回×13日間,200mg 1日2回×2週間,200mg 1日1回×4週間の計8週間経口投与。
プラセボ群(104例)。
ブランキング期間中であっても,治療抵抗性心房性頻脈性不整脈の再発に対してアブレーションを再施行した場合は,一次エンドポイントの解析に含めた。
結果 6か月追跡終了は206例。
試験治療の早期中止はamiodarone群9%,プラセボ群14%(p=0.24)。
[一次エンドポイント]
有意な群間差は示されなかった(amiodarone群42/107例[39%] vs プラセボ群48/99例[48%];p=0.18)。
[二次エンドポイント]
ブランキング期間中のAF/AT再発はamiodarone群が有意に少なかった(34% vs 53%;p=0.006)。
amiodarone群は>30秒持続するAF/AT初発までの時間が長く(p=0.001),AF/AT関連の入院(レート比0.44;95%信頼区間0.31~0.61, p=0.006),除細動(0.36;0.20~0.62, p=0.0004),レートコントロール薬の開始(18% vs 33%, p=0.009)が少なかった。
発作性AF,持続性AFのサブグループ解析結果も同様であった。
[有害事象,QOL]
副作用による試験薬中止は7例(3%),重篤な有害事象に差はなかった(24% vs 18%)。
amiodarone群で多かったのは,睡眠障害(15% vs 1%),胃腸症状(24% vs 7%),光線過敏症(6% vs 0%),甲状腺機能異常(26% vs 5%)。
QOL(SF-36)は8週後,6か月後に両群で有意に改善し,群間差は認められなかった。
★結論★発作性・持続性AFに対するアブレーション後の患者において,amiodaroneの短期経口投与による6か月後の心房性頻脈性不整脈再発の有意な減少は認められなかったが,ブランキング期間中の心房性不整脈関連の入院および除細動は半分以下に減少した。
PMID:25182250
ClinicalTrials. gov No: NCT00826826
文献
  • [main]
  • Darkner S et al: Recurrence of arrhythmia following short-term oral AMIOdarone after CATheter ablation for atrial fibrillation: a double-blind, randomized, placebo-controlled study (AMIO-CAT trial). Eur Heart J. 2014; 35: 3356-64. PubMed

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収載年月2015.03