循環器トライアルデータベース

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Warfarin Antiplatelet Vascular Evaluation

目的 末梢動脈疾患患者において,経口抗凝固薬warfarin+抗血小板薬aspirinによる併用療法は,aspirin単独に比べて心血管イベントを抑制するかを検討。
一次エンドポイントは,心筋梗塞(MI)+脳卒中+心血管死。
デザイン 無作為割付け,オープン,多施設(カナダ,ポーランド,ハンガリー,ウクライナ,中国,オランダ,オーストラリアの80施設),intention-to-treat解析。
期間 平均追跡期間は35か月。登録期間は2000年4月~2003年9月。
対象患者 2161例。35~85歳の末梢動脈疾患患者。
除外基準:出血中または出血高リスク,6か月以内の脳卒中,透析。
■患者背景:平均年齢(併用療法群63.9歳,単独療法群63.8歳),男性(73.7%,73.5%),喫煙:喫煙中29.4%,29.1%;喫煙経験48.0%,49.3%,血圧(137.0/78.1mmHg,137.0/78.0mmHg),足関節-上腕血圧比中央値(0.83,0.84)。既往:高血圧(58.3%,58.1%),糖尿病(26.9%,27.6%),冠動脈疾患(44.7%,49.9%),脳卒中(15.4%,16.4%),下肢末梢動脈疾患(81.5%,82.1%)。治療状況:抗血小板薬(aspirin:92.5%,91.2%,ticlopidine:2.8%,4.1%,clopidogrel:3.2%,3.7%),HMG-CoA reductase阻害薬(42.8%,45.2%),脂質低下薬(54.4%,55.8%),ACE阻害薬(50.5%,50.3%),β遮断薬(31.8%,32.1%)。
治療法 2~4週間のrun-inでINRが2~3に安定した患者を,併用療法群(1080例):抗血小板薬aspirin 81~325mg/日を推奨+抗凝固薬warfarin(ポーランド,ハンガリーではacenocoumarolを使用),単独療法群(1081例):aspirin単独投与にランダム化。
結果 一次エンドポイントは併用療法群132例(12.2%)vs 単独療法群144例(13.3%):相対リスク(RR)0.92(95%信頼区間0.73~1.16,p=0.48)で,両群間に差はなかった。
MI:54例(5.0%) vs 66例(6.1%);RR 0.82(0.57~1.18,p=0.28),虚血性/原因不明の脳卒中:24例(2.2%)vs 38例(3.5%);RR 0.64(0.38~1.06,p=0.09),脳出血:14例(1.3%) vs 0例;RR 15.2(2.0~115.6,p=0.001),心血管死:66例(6.1%) vs 65例(6.0%);RR 1.04(0.74~1.46,p=0.84)。
冠動脈あるいは末梢動脈の重度の虚血:62例(5.7%) vs 59例(5.5%);RR 1.06(0.74~1.51,p=0.76)。
生命にかかわる出血は43例(4.0%) vs 13例(1.2%);RR 3.41(1.84~6.35,p<0.001),中等度の出血は31例(2.9%) vs 11例(1.0%);RR 2.82(1.43~5.58,p=0.002),少量の出血は417例(38.6%) vs 115例(10.6%);RR 3.63(3.01~4.38,p<0.001)と,併用療法群で増加した。
★結論★末梢動脈疾患患者において,抗血小板薬aspirin+抗凝固薬warfarin併用投与は,aspirin単独投与を凌ぐ死亡,心筋梗塞,脳梗塞の抑制効果は認められず,生命にかかわる出血も増加した。
ClinicalTrials.gov No: NCT00125671
文献
  • [main]
  • Anand S et al for the warfarin antiplatelet vascular evaluation trial investigators: Oral anticoagulant and antiplatelet therapy and peripheral arterial disease. N Engl J Med. 2007; 357: 217-27. PubMed

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収載年月2007.10