循環器トライアルデータベース

ASPIRE
AutoPulse Assisted Prehospital International Resuscitation Trial

目的 院外心停止(OHCA)例において,標準的な救急医療システム(EMS)による用手的心肺蘇生法(CPR)と,自動荷重負荷バンド(LDB)によるCPR(LDB-CRP)の転帰を比較する。
一次エンドポイントは救急通報から4時間後の自発循環の回復した生存率。
コメント JAMAの同じ号にOng MEらの後ろ向き解析の成績が掲載されている(JAMA 2006; 295: 2629-37)。Ongらの成績では用手法の時代(2001.1.1~2003.3.31)に比べLDB-CRPの時代(2003.12.20~2005.3.31)の方が,OHCE例の予後(入院までの生存率,退院までの生存率)は良好であった。異なる成績が出ており,今後更なる検討が必要である。(井上
デザイン 群ランダム化(cluster randomization),多施設(カナダ2地域,米国3地域のEMS施設51群),intention-to-treat解析。
期間 登録開始2004年7~11月,登録中止2005年3月31日。データ安全性監視委員会の勧告により2005年6月27日試験中止。
対象患者 1071例。試験参加EMS機関により蘇生が試みられた成人のOHCA例。
除外基準:18歳未満,蘇生の拒否,外傷,最近の手術症例など。
治療法 用手的CPR群(517例,うちprimary comparison対象[EMS到着時に心臓が原因とみられる心停止状態にあったもの]373例),LDB-CPR群(554例,うちprimary comparison対象394例)に群単位でランダム化。
クロスオーバー,電気ショックを可とした。
結果 一次エンドポイントは全体で用手的CPR群29.5% vs LDB-CPR群28.5%(p=0.74),primary comparison対象例(767例)で24.7% vs 26.4%(p=0.62)と両群間に有意差はなかった。
退院までの生存率はprimary comparison対象で9.9% vs 5.8%(調整後p=0.06)とLDB-CPR群で低かったが,非対象例では11.9% vs 10.6%(p=0.72)と同様であった。退院時にCerebral Performance Category Score 1~2であった患者は用手的CPR群28/371例(7.5%)vs LDB-CPR群12/391例(3.1%)(p=0.006)であった。
★結論★OHCA例の蘇生のために本試験で使用された自動的LDB-CPRは,従来の用手的CPRに比べ神経学的転帰の悪化,生存率の悪化を示した。
ClinicalTrials.gov identifier: NCT00120965
文献
  • [main]
  • Hallstrom A et al: Manual chest compression vs use of an automated chest compression device during resuscitation following out-of-hospital cardiac arrest: a randomized trial. JAMA. 2006; 295: 2620-8. PubMed

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収載年月2007.04