循環器トライアルデータベース

ACTIVATE
ACAT Intrvascular Atherosclerosis Treatment Evaluation

目的 冠動脈疾患患者において,acyl-coenzyme A: cholesterol acyltransferase (ACAT)阻害薬pactimibeのアテローム性動脈硬化進展抑制効果を検討(IVUS試験)。
一次エンドポイントはアテローム量の変化(%表示)。
コメント これまで約20年間動脈硬化予防薬として期待されていたACAT阻害薬の有効性に,終止符を打ったという意味で評価された試験である。手法は,執筆者であるNissenの得意とする超音波内視鏡によるアテローマ量の測定が用いられており,これまで多くの試験が本法を用いており,進展の抑制もしくは退縮を示してきた。本試験では,ACAT阻害薬使用群でむしろ悪化していたという意味で,ACAT阻害薬の意義を否定したということになる。ACAT阻害薬の否定と共に,超音波内視鏡による方法論の確実性を認めたということに意義を感じる。(寺本
デザイン 無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設(米国の52施設)。
期間 追跡期間は18か月。ランダム化は2002年12月~'04年1月。
対象患者 408例(IVUS解析例)。血管造影で1枝以上に20%以上の狭窄が認められた冠動脈疾患。
■患者背景(ランダム化された534例):平均年齢(pactimibe群58.8歳,プラセボ群59.6歳),男性(65.8%, 71.6%),BMI(30.9kg/m², 31.0kg/m²),血圧(127.8/75.1mmHg, 129.5/75.7mmHg),総コレステロール(173.4mg/dL, 171.5mg/dL),direct LDL-C(101.4mg/dL, 101.5mg/dL),calculated LDL-C(96.0mg/dL, 94.8mg/dL),HDL-C(44.6mg/dL, 42.4mg/dL:p=0.04),トリグリセリド(中央値:144mg/dL, 150mg/dL),CRP(中央値:3.1mg/L, 2.8mg/L),安定狭心症(57.1%, 56.7%),既往:糖尿病(28.9%, 26.5%);高血圧(78.2%, 70.1%:p=0.03);心筋梗塞(29.3%, 31.0%),スタチン投与例(76.7%, 79.1%)。
治療法 pactimibe群(206例):100mg/日,プラセボ群(202例)。
血管内超音波エコー(IVUS)をベースライン時と18か月後に実施。
結果 アテローム量(ベースライン時→試験終了時)はpactimibe群39.8%→ 40.6%で一次エンドポイントは0.69%,プラセボ群39.3%→ 39.9%で0.59%と両群間に差はみられなかった(p=0.77)。
しかしながら,調整化総アテローム量(個々の検体によるバラツキを調整した)はpactimibe群198.1mm³→ 196.8mm³と-1.3mm³(p=0.39)で有意差はなかったが,プラセボ群(196.5mm³→ 190.9mm³)と-5.6mm³(p=0.001)で有意な退縮が認められた。なお両群間差はp=0.03。最も病変が顕著な10mmのサブセグメントではpactimibe群-1.3mm³,プラセボ群-3.2mm³(p=0.01)であった。
有害心イベントはpactimibe群23.8%,プラセボ群26.5%で,相対リスク0.90(p=0.53)と両群間に有意差はなかった。
★結論★冠動脈疾患患者において,ACAT阻害薬はアテローム量%は改善せず,調整化アテローム量および最も病変が顕著なセグメントにおいては有害な影響がみられた。ACAT阻害薬はアテローム性動脈硬化を抑制する有効な治療法とはいえず,アテローム形成を促進する可能性がある。
ClinicalTrials.gov No. NCT00268515
文献
  • [main]
  • Nissen SE et al for the ACAT intravascular atherosclerosis treatment evaluation (ACTIVATE) investigators: Effect of ACAT inhibition on the progression of coronary atherosclerosis. N Engl J Med. 2006; 354: 1253-63. PubMed

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収載年月2006.04