循環器トライアルデータベース

NESTOR
Natrilix SR versus Enalapril Study in Type 2 Diabetic Hypertensives with Microalbuminuria

目的 微量アルブミン尿を有する糖尿病合併高血圧患者において,微量アルブミン尿の進展抑制効果をACE阻害薬enalaprilと利尿薬indapamide SRとで比較する。
デザイン 無作為割付け,二重盲検,多施設(18か国,231施設),intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は1年。登録期間は1997年4月~2000年1月。
対象患者 570例。35~80歳,本態性高血圧:収縮期血圧140~180mmHg,拡張期血圧<110mmHg,2型糖尿病(1種類以上の経口抗糖尿病薬投与を問わず食事療法を必要とし3か月以上状態の変わらないもの),持続性微量アルブミン尿:20~200μg/分。
除外基準:重症高血圧,BMI>40kg/m²,ECG上の心室不整脈,尿路感染,クレアチニン>150μmol/L,尿酸>536μmol/Lなど。
■患者背景:平均年齢60歳,男性64%。BMI(indapamide群29.3,enalapril群29.8),糖尿病罹病期間(100か月,97.6か月),糖尿病家族歴(42%, 49%),HbA1c(7.49%, 7.71%),高血圧罹病期間(107.4か月,92.7か月),高血圧治療率(78%, 73%),高血圧家族歴(38%, 41%)。
治療法 4週間のプラセボによるrun-in期間後,indapamide群(284例):1.5mg/日,enalapril群(286例):10mg/日にランダム化し,52週間投与した。
目標降圧値140/85mmHgに達しない場合はamlodipine,atenololあるいは両方の併用を可とした。
結果 試験を終了したのはindapamide群247例(87%),enalapril群255例(89%)。
両群とも50%以上の症例が併用療法を必要とした。全体の平均コンプライアンスはindapamide群98.1%,enalapril群98.5%。
尿中アルブミン/クレアチニン比がindapamide群では35%[95%信頼区間(CI)24~43],enalapril群では39%(95%CI 30~47)両群でそれぞれ有意に低下した。両群の低下率には差がなかった(1.08,95%CI 0.89~1.31,p=0.01)。
平均血圧の低下はindapamide群16.6mmHg,enalapril群15.0mmHgで両群間に有意差はみられなかった。収縮期血圧の低下はindapamide群の方が有意に大きかった(p=0.0245)。
★結論★糖尿病合併高血圧患者において,indapamideはenalaprilと同様の降圧効果を示し,微量アルブミン尿を同様に抑制した。
文献
  • [main]
  • Marre M et al: Equivalence of indapamide SR and enalapril on microalbuminuria reduction in hypertensive patients with type 2 diabetes; the NESTOR study. J Hypertens. 2004; 22: 1613-22. PubMed
  • [substudy]
  • 65歳以上のサブ解析(187例:indapamide群95例,enalapril群92例):尿中アルブミン/クレアチニン比はindapamide群46%,enalapril群で47%それぞれ低下し,enalaprilに対するindapamideの非劣性が示された(p=0.0236)。平均動脈圧はindapamide群で18mmHg,enalapril群で15mmHgそれぞれ低下し,両群間に有意差はなかった(p=0.1136):Am J Hypertens. 2007; 20: 90-7. PubMed

▲pagetop
EBM 「循環器トライアルデータベース®」
ライフサイエンス出版
ご不明の点はお問い合わせください
収載年月2005.05
更新年月2007.07