循環器トライアルデータベース

ACTION
Actinomycin-eluting Stent Improves Outcomes by Reducing Neointimal Hyperplasia

目的 新生内膜増殖抑制効果のある抗生物質actinomycin D コーティングステントの有効性と安全性を,金属ベアステント(MS)と比較。
一次安全性エンドポイントは30日後の主要な有害心イベント[MACE:死亡+心筋梗塞(MI)+血行再建術],6か月後のステントの不完全密着,持続性解離,エッジ部の狭窄,血栓形成)。一次有効性エンドポイントは血管内超音波(IVUS)による新生内膜volume,定量的冠動脈造影による内径狭窄。
コメント 薬剤溶出ステントはsirolimusとpaclitaxelの有効性が報告されている。actinomycin Dが有効でなかったことは,内膜増殖が再狭窄を引き起こすメカニズムに関して新たな視点を提示するものと考えられる。(中村中野永井
デザイン 無作為割付け,単盲検,intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は1年。
対象患者 360例。安定狭心症,無症候性虚血,18mmステントでカバーできるような血管径3.0~4.0mmのnative血管にあるde novo 1枝病変。
■患者背景:平均年齢(2.5μg/cm²群61歳,10μg/cm²群60歳,MS群60歳),男性(78例,80例,78例),MI既往(38例,37例,41例),糖尿病(15例,11例,5例),高脂血症治療例(58例,54例,53例),高血圧治療例(49例,45例,50例),CCS class IIの狭心症(34例,35例,34例),class III(21例,23例,21例),標的血管;左前下行枝(44例,42例,37例),右冠動脈(40例,35例,42例),参照血管径(2.84mm,2.91mm,2.83mm),病変長(11.6mm,10.7mm,11.3mm)。
治療法 actinomycin D(AcD)2.5μg/cm²群(120例),10μg/cm²群(121例),MS群(119例)。
AcDは28日間で薬剤の80%が放出することとした。ステント径は3.0mm, 3.5mm, 4.0mm。ステント内の容積負荷はIVUSで,狭窄は定量的冠動脈造影で評価した。
結果 手技の成功率は99%。
ステント内:晩期血管損失はMS群0.76mm,AcD 2.5μg/cm²群1.01mm(vs MS群p=0.001),10μg/cm²群0.93mm(vs MS群p=0.03),再狭窄率(25%;vs MS群p=0.03, 17%, 11%)。
エッジ:近位晩期損失(0.28mm, 0.51mm;vs MS群p=0.002, 0.53mm;vs MS群p<0.001),近位再狭窄(3%, 5%, 14%;vs MS群p=0.02),遠位最小血管径(2.23mm, 2.05mm;vs MS群p=0.05, 1.99mm;p=0.009),遠位晩期損失(0.08mm, 0.35mm;vs MS群p<0.001, 0.43mm;p<0.001)。
標的血管:再狭窄率(14%, 26%;vs MS群p=0.06, 28%;p=0.04)。
30日後にAcD 2.5μg/cm²群で非Q波梗塞が2例,10μg/cm²群で1例発症。
一次安全性エンドポイントであるMACEは0.8~2.5%で群間差は認められなかった。
1年後のMACEはMS群14例(13.5%),2.5μg/cm²群40例(33.3%;vs MS群p<0.01),10μg/cm²群50例(42%;p<0.001)。死亡は2.5μg/cm²群とMS群でそれぞれ1例,非Q波梗塞は各群2例,4例,1例,標的部位血行再建術は37例;p<0.001,41例;p<0.001,11例,標的血管血行再建術は4例,1例,3例,標的血管血行再建不成功例は44例;p<0.001,51例;p<0.001,17例,イベントを伴わない生存率は66.7%, 58.0%, 86.5%であった。
★結論★抗増殖薬の再狭窄抑制効果が一様であるとはいえないことが示唆される。
文献
  • [main]
  • Serruys PW et al on behalf of the ACTION investigators: actinomycin-eluting stent for coronary revascularization: a randomized feasibility and safety study; the ACTION trial. J Am Coll Cardiol. 2004; 44: 1363-7. PubMed

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収載年月2005.03