循環器トライアルデータベース

LoWASA
Low-dose Warfarin and Aspirin

目的 急性心筋梗塞(AMI)後の患者において,固定低用量warfarinとaspirinの長期併用投与が予後を改善するかをaspirin単独投与と比較。
一次エンドポイントは心血管イベント(心血管死,再梗塞,脳卒中),心血管死。
デザイン PROBE(prospective,randomized,open,blinded-endpoint),多施設(スウェーデンの31施設),intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は中央値5.0年(1.7~6.7年。2000年11月1日終了)。
対象患者 3300例。AMIによる入院患者で診断後42日以内のもの。
除外基準:通常用量の抗凝固薬治療の適応,抗凝固薬またはaspirinの禁忌,非ステロイド抗炎症薬の常用例など。
■患者背景:平均年齢66歳,女性(aspirin+warfarin群28%,aspirin群25%),MI既往(23%,24%),狭心症既往(36%,34%),高血圧既往(35%,33%),喫煙(44%,45%),糖尿病既往13%。
治療法 aspirin+warfarin群(1659例):aspirin 75mg+warfarin 1.25mg/日,aspirin群(1641例):75mg/日にランダム化。
ランダム化前,2,4週後に凝固能をプロトロンビン複合体(II,VII,X因子)により測定。2,4週後に正常値の40%未満の場合はwarfarin用量を半減。
結果 脱落率はaspirin+warfarin群30.2%でaspirin群14%よりも有意に高かった(p<0.0001)。脱落の理由はwarfarinの増量の必要,不忍容,出血などであった。
一次エンドポイントはaspirin+warfarin群28.1% vs aspirin群28.8%(p=0.67),心血管死は14.2% vs 15.7%(p=0.27)で両群間に有意差はなかった。
二次エンドポイントである全死亡,再梗塞,血行再建術に両群間に有意差はなかったが,脳卒中はaspirin+warfarin群で有意に少なく(4.7% vs 7.1%,p=0.004),心血管疾患による再入院も同群で少なかった(57.4% vs 60.9%,p=0.048)。しかし出血の発生は同群で有意に多かった(重大な出血:2.2% vs 1.0%,p=0.0006,それ以外:5.8% vs 2.6%,p=0.0001)。
★結論★AMI後,固定低用量warfarinをaspirinに加えた併用療法は心血管死,再梗塞,脳卒中の複合リスクを低下させず,出血リスクが上昇した。脳卒中リスクは低下したが,これは二次エンドポイントでありさらなる試験による検討を要する。
文献
  • [main]
  • Herlitz J et al for the LoWASA study: Effect of fixed low-dose warfarin added to aspirin in the long term after acute myocardial infarction; the LoWASA study. Eur Heart J. 2004; 25: 232-9. PubMed

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収載年月2004.08