循環器トライアルデータベース

VA Cooperative Study
Veterans Administration Cooperative Study

目的 降圧治療を受けていない男性高血圧[拡張期血圧(1)DBP 115~129mmHg,(2)90~114mmHg]において,降圧治療の死亡および合併症の抑制効果を検討。
デザイン 無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検。
期間 ランダム化開始1964年4月,(1)VA-DBP 115~129mmHg群は1967年5月終了:平均追跡期間は実薬群20.7か月,プラセボ群15.7か月。(2)VA-90~114mmHg群は1969年10月終了:実薬群3.2年,プラセボ群3.3年。
対象患者 (1)VA-DBP 115~129mmHgの143例(すべて男性),(2)VA-DBP 90~114mmHgの380例(すべて男性)。
除外基準:尿毒症,癌などの致死的疾患,脳出血あるいはくも膜下出血の既往,解離性動脈瘤,digitalis,水銀利尿薬に抵抗性のうっ血性心不全など。
■患者背景:(1)DBPが115~129mmHg例の実薬群;平均年齢50歳,黒人57.5%,185.6/121.2mmHg,プラセボ群;51.4歳,50%,186.8/121.0mmHg。
(2)90~114mmHg例の実薬群;50.5歳,41%,162.1/103.8mmHg,プラセボ群;52.0歳,42%,165.1/104.7mmHg。
治療法 (1)VA-DBP 115~129群:実薬群(73例);hydralazine hydrochloride 25→ 50mg×3回/日,プラセボ群(70例)。
(2)VA-DBP 90~114mmHg群:実薬群(186例),プラセボ群(194例)。
結果 (1)DBP 115~129mmHg群:2年後の実薬群の降圧は43/29.7mmHgと有意に低下したが,プラセボ群に有意な変化は認められなかった。
死亡は実薬群0例,プラセボ群4例。評価可能なイベントの発症は実薬群2例,プラセボ群27例で,実薬群で有意に抑制された(p<0.001)。うち試験中止例は1例(脳血栓) vs 21例(高血圧性網膜症,うっ血性心不全,窒素血症,脳血栓,一過性脳虚血発作,脳出血など)。
(2)DBP 90~114mmHg群:収縮期血圧(SBP)は実薬群で27.2mmHg低下し,プラセボ群では4.2mmHg上昇,DBPは各17.4mmHg低下,1.2mmHg上昇した。脱落は29例 vs 27例。
高血圧,動脈硬化関連による死亡は8例 vs 19例。評価可能なイベントの発症は実薬群22例,プラセボ群76例。試験中止は1例 vs 16例であったが,この他にプラセボ群のイベント発症例のうち20例がDBP>124mmHgが3週間以上持続したため中止した。治療の有効性は冠動脈疾患の抑制効果よりもうっ血性心不全および脳卒中抑制効果の方が顕著であった。有効性の度合いは登録時の血圧値と相関した。
文献
  • [main]
  • Veterans Administration cooperative study group on antihypertensive agents: Effects of treatment on morbidity in hypertension; results in patients with diastolic blood pressures averaging 115 through 129 mmHg. JAMA. 1967; 202: 1028-34. PubMed
  • Veterans Administration cooperative study group on antihypertensive agents: Effects of treatment on morbidity in hypertension; results in patients with diastolic blood pressures averaging 90 through 114 mmHg. JAMA. 1970; 213: 1143-52. PubMed

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収載年月2003.12