循環器トライアルデータベース

WARIS II
Warfarin, Aspirin, Reinfarction Study

目的 心筋梗塞後の症例において,抗血小板薬aspirin単独投与,抗凝固薬warfarin単独投与,併用投与の有効性および安全性を比較する。一次エンドポイントは死亡+非致死性再梗塞+脳血栓塞栓症。
コメント 目標INR 2.8~4.2は日本人には強すぎて参考にならない。併用群は我が国の診療条件にもかなっており,診療への導入を考慮すべきであろう。(井上
デザイン 無作為割付け,オープンラベル,多施設(ノルウェーの20施設),intention-to-treat解析。
期間 平均追跡期間は1445日(約4年)。登録期間は1994年1月~'98年6月。
対象患者 3630例。<75歳。
除外基準:試験薬の適応あるいは禁忌例,悪性疾患など。
治療法 aspirin群(1206例):160mg/日,warfarin群(1216例):目標INR(international normalized ratio)2.8~4.2,aspirin+warfarin群(1208例):aspirin 75mg/日+warfarin(目標INR 2.0~2.5)。
結果 一次エンドポイントの発生が予定していた613例を超えたため2000年9月1日に試験終了。
全体での一次エンドポイントの発生数は625例。イベント別の発生率は死亡が7.8%(283例:aspirin群92例,warfarin群96例,併用群95例),再梗塞が7.6%(276例:各117例,90例,69例),脳血栓塞栓症が1.8%(66例:32例,17例,17例)であった。各単独投与群での一次エンドポイントの発生はaspirin群241例(20.0%),warfarin群203例(16.7%)で,aspirin群と比較したwarfarin群の発生率比は0.81[95%信頼区間(CI)0.69-0.95, p=0.03]でリスクは19%低下した。併用群は181例(15.0%)で,aspirin群と比べ発生率比0.71(95%CI 0.60-0.83, p=0.001)でリスクが29%低下した。warfarin投与群間(単独群・併用群)に有意差は認められなかった。
aspirin群に比べエンドポイントを年間1例減らすのに必要な例数(NNT:number needed to treat)は,併用群では67人,warfarin群は100人。
非致死性の重要出血の発生率はwarfarin投与群で年間0.62%,aspirin群で0.17%であった。
★結論★急性心筋梗塞後の患者において,warfarinは単独投与,併用投与のいずれもイベント抑制効果でaspirin投与よりも優れていたが,出血リスクが高かった。
文献
  • [main]
  • Hurlen M et al: Warfarin, aspirin, or both after myocardial infarction. N Engl J Med. 2002; 347: 969-74. PubMed

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収載年月2002.11