循環器トライアルデータベース

AMORIS
Apolipoprotein-related Mortality Risk

目的 アポリポ蛋白B(apoB),アポリポ蛋白A-I(apoA-I),apoB/apoA-I比が急性心筋梗塞死(AMI)および突然死の予測因子となるかを検討。さらにapoB,apoA-Iは,総コレステロール,トリグリセリド,LDL-Cという確立されたリスク因子の付加予測情報となるかを検討。
デザイン 前向き。
期間 平均追跡期間は男性66.8か月,女性64.4か月。1985年に開始。
参加者 175,553例のデータベース。スウェーデン人の男性98,722例(平均年齢47.1歳)および女性76,831例(平均年齢49.7歳)。
オリジナルpopulation(1985~'89年)に'90~'96年の個人データを加えた。本データベースは喫煙,高血圧,糖尿病などのリスク因子や疾患,治療データを含んでいない。採血時に入院患者は無し。
調査方法 1985~'96年に採血。apoB,apoA-I,総コレステロール,トリグリセリドを測定し,apoB/apoA-I比,および,トリグリセリドが398.3mg/dL以下の男性95,857例および女性76,214例についてLDL-C,HDL-Cを算出。全症例の2/3が一晩絶食後に測定,残りは軽い朝食後に測定あるいは食事については不明。
結果 死亡は男性3915例,女性2461例,うちAMI死亡は各864例,359例。AMI死亡の平均年齢は男性62.9歳,女性71.3歳。AMI死亡率は男性で30~39歳で上昇し始め,50歳から急速に上昇した。
年齢補正後の単変量解析および年齢,総コレステロール,トリグリセリド補正後の多変量解析によると,apoB,apoB/apoA-I比は男女でAMI死のリスク上昇と強い正の関係にあった。多変量解析によるとapoBは男女でLDL-Cよりも強い予測因子であった。
★考察★LDL-CおよびHDL-Cはリスク因子と認められているが,apoB,apoB/apoA-I比,apoA-Iもまた心リスクの強い予測マーカーであることが示唆される。LDL-Cが正常例あるいは低値例でも,一般的な脂質異常を有する男女の診断および治療においてapoB,apoA-Iは最も重要な値と考えられる。

[主な結果]
  • Walldius G et al: High apolipoprotein B, low apolipoprotein A-I, and improvement in the prediction of fatal myocardial infarction (AMORIS study): a prospective study. Lancet. 2001 Dec 15; 358(9298): 2026-33. PubMed

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収載年月2002.03