循環器トライアルデータベース

CAPAS
Cutting Balloon Angioplasty vs Plain Old Balloon Angioplasty Randomized Study in Type B/C Lesions

目的 小血管疾患において,cutting balloonと従来のバルーンの再狭窄抑制効果を比較する。一次エンドポイントは90日後の50%以上の再狭窄。
コメント 再狭窄率は対照径と逆相関することはよく知られている。本研究の対象例は対照径3mm未満であり,stentを用いても再狭窄率は高い。通常のballoonに比しcutting balloonは局所の血管傷害や血管の伸展が少なく,内膜増殖反応を軽減し,小血管疾患において再狭窄率を低下させることがCBASS studyなどですでに報告されている。本研究では1年後のイベントフリー生存率もcutting balloon群が良好であることが特徴である。しかしながら,臨床上問題となる対照径が2.25mm以上の症例ではcutting balloonの有用性が認められていないこと,病変別ではtype B1のみ有用性がみられたことは今後の課題と考えられる。(星田
デザイン 無作為割付け,単施設(日本),intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は1年。登録期間は1995年11月~'97年10月。
対象患者 232例・248病変。American College of Cardiology/American Heart Association分類のtype B/C病変,冠動脈造影上の標的血管径が目測で<3.0mm。
除外基準:重症石灰化病変,屈曲部病変,保護されていない左主幹部病変,バイパスグラフト病変,前月の急性心筋梗塞の責任病変。
治療法 cutting balloon(CBA)群:バルーンの表面に3ないし4個のミクロトームの刃(高さ0.25mm)が付いたCutting Balloon(Interventional Technologies社)。114例・120病変。従来のバルーン(PTCA)群:118例・128病変。
施行中,heparinを体重(kg)×150Uボーラス静注し,活性化凝固時間>300秒を維持するよう投与した。施行後,抗血小板療法(aspirin 250mg/日,あるいはticlopidine 200mg/日,あるいはcilostazol 200mg/日)を3か月以上継続した。
定量的冠動脈造影(QCA)を施行前後,3か月後に実施。
結果 試験開始時の対照径はCBA群2.16mm,PTCA群2.18mm,狭窄率は69.8% vs 69.6%であった。手技の成功はCBA群118/120病変(98.3%),PTCA群123/128病変(96.1%),3か月後の冠動脈造影実施は111/118病変(94.1%) vs 118/123病変(95.9%)であった。
手技後の残存狭窄率は26.2% vs 28.9%(p=0.072),3か月後は40.8% vs 47.5%(p=0.011)と,CBA群の方が低かった。再狭窄率は25.2% vs 41.5%(p=0.009)とCBA群が有意に低かった。
1年後のイベント発生のない生存率はCBA群72.8%,PTCA群61.0%であった(p=0.047)。
★結論★小血管疾患ではPTCAに比べCBAの方が冠動脈造影上,臨床上優れていることを示唆している。
文献
  • [main]
  • Izumi M et al: Final results of the CAPAS trial. Am Heart J. 2001; 142: 782-9. PubMed

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収載年月2002.01