循環器トライアルデータベース

HART II
Second Trial of Heparin and Asprin Reperfusion Therapy

目的 急性心筋梗塞患者において,血栓溶解療法の併用療法として低分子量heparin(LMWHs)が非分画heparin(UFH)に代わりうるかを検討する。
デザイン 無作為,オープン,多施設。
期間 追跡期間は7日。実施期間は1999年1月~2000年1月。
対象患者 400例。18歳以上の血栓溶解療法に禁忌でない例。虚血性症状が30分以上継続し,ECG所見(2つ以上の肢誘導で0.1mV以上のST上昇,2つ以上の連続する胸部誘導で0.2mV以上のST上昇)が認められるもの。発症から12時間以内に治療した例。
除外基準:クレアチニン値>2mg/dL。
治療法 登録後,全例にaspirinを投与し血栓溶解薬をaccelerated infusion[rt-PA(alteplase) 15mgをボーラス静注後,0.75mg/kgを30分で静注(最大50mg),その後0.5mg/kgを60分で静注(最大35mg),全投与量が100mgを超えないこととした]。
enoxaparin群(200例):30mgボーラス静注後,1mg/kgを12時間ごとに3日以上皮下注入(HART II pilot studyでは30mg静注に引き続いて0.75mg/kg 1日3回投与で30分以内にanti-Xa活性は治療域に到達した)。
UFH群(200例):体重<67kgの場合4000U,≧67kgの場合5000Uをボーラス静注後,15U/kg/時を3日以上注入。目標活性化プロトロンビン時間が2~2.5倍になるよう調整した。
冠動脈造影を90分後,5~7日後に実施。
結果 90分後の開存率(TIMI grade 2あるいは3)はenoxaparin群80.1%,UFH群75.1%。5日および7日後の再閉塞率(TIMI grade 2あるいは3→ TIMI grade 0あるいは1,TIMI grade 3→ 0あるいは1)はenoxaparin群5.9%,3.1%,UFH群9.8%,9.1%。有害事象の発生率は両群で同様であった。
★結論★血栓溶解療法の追加療法としてのenoxaparinは5日後,7日後の再灌流率は高く,再閉塞率は低い傾向にあったが,有効性はUFHと同様であった。
文献
  • [main]
  • Ross AM et al: Randomized comparison of enoxaparin, a low-molecular-weight heparin, with unfractionated heparin adjunctive to recombinant tissue plasminogen activator thrombolysis and aspirin: second trial of heparin and aspirin reperfusion therapy (HART II). Circulation. 2001; 104: 648-52. PubMed

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収載年月2001.11