循環器トライアルデータベース

WODIT
Warfarin Optimal Duration Italian Trial

目的 特発性深在静脈血栓症において3か月間の抗凝固薬治療で認められる有効性が,治療を1年間まで延長した場合にその後の観察期間において持続するかを検討。一次エンドポイントは,客観的に確認される症候性静脈血栓塞栓症の再発。
コメント 特発性深在静脈血栓症に対する3か月間の抗凝固療法の後,治療を2年間継続すると,中止した例より血栓症の再発が有意に抑制される。今回の研究は治療を1年間のみ継続し,その後中止した場合にも血栓症再発抑制効果が得られるかを検討したが,結果はnegativeであった。(1)低用量の抗凝固療法を継続すること,(2)血栓症再発を生じやすい高リスク症例を明らかにすること,(3)出血の危険がなく血液検査モニターの不要な薬剤を開発することが期待される。(星田
デザイン 無作為割付け,オープン,多施設(イタリア),intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は2年以上。登録期間は1995年1月~1998年6月。
対象患者 267例。15~85歳。症候性特発性深在静脈血栓症初発例で,3か月間の経口抗凝固薬治療後に血栓塞栓症の再発または出血のなかった患者。
除外基準:静脈血栓症以外の理由で長期抗凝固薬療法が必要なものなど。
治療法 3か月間の経口抗凝固薬(warfarinまたはacenocoumarol)治療後,治療中止群(133例),またはさらに9か月の治療継続群(134例)にランダム化。抗凝固薬はINR 2.0~3.0を達成するよう投与量を調整。
結果 静脈血栓塞栓症の再発は継続群21例(15.7%。平均追跡期間37.8か月),中止群21例(15.8%。37.2か月)で,相対リスク(RR)0.99[95%信頼区間(CI)0.57-1.73)]であった。割付け後 9か月間の再発は,継続群で1例(0.7%),中止群で11例(8.3%)であった(p=0.003)。治療中止後の再発率は継続群5.0%/例・年,中止群5.1%/例・年。いずれの再発も非致死性であった。
継続群で4例(3.0%)に非致死性の大出血がみられた。
★結論★抗凝固療法を1年に延長した場合の有効性は,治療中止後は持続しなかった。
文献
  • [main]
  • Agnelli G et al and the warfarin optimal duration Italian trial investigators: Three months versus one year of oral anticoagulant therapy for idiopathic deep venous thrombosis. N Engl J Med. 2001; 345: 165-9. PubMed

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収載年月2001.10