循環器トライアルデータベース

HEART
Healing and Early Afterload Reducing Therapy

目的 急性心筋梗塞患者において,ACE阻害薬ramiprilの安全性と有効性を,発症後早期から(14日以内)投与する場合と遅れて(14~90日)投与する場合で比較。
デザイン 無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設。
期間 追跡期間は90日。
対象患者 352例。急性前壁心筋梗塞患者。
治療法 ramipril低用量群:試験期間中0.625mg/日投与,ramipril full dose(最大用量)群:試験期間中10mg/日投与,プラセボ/ramipril最大用量群:最初の14日間はプラセボ投与,その後ramiprilを10mg/日投与。
心筋梗塞後1日,14日,90日の心エコー図を記録。
結果 最初の14日間に収縮期血圧≦90mmHgになるリスクはramipril群で上昇した。この期間中全群で駆出率が上昇したが,早期ramipril 10mg投与群で駆出率の改善率は最大であり,同群のみで左室拡張面積の有意な増加がみられなかった。
★結論★ramipril(10mgまで漸増投与)の早期投与は左室リモデリングを弱め,左室駆出分画の迅速な回復につながる。低用量投与は低血圧症を抑制せず,左室のサイズと機能を中等度改善したのみであった。早期のramipril最大用量投与による左室用量とリモデリングに対する有効性は,ACE阻害薬の早期生存率に対する効果を示している他の主要な試験結果を支持するものである。
文献
  • [main]
  • Pfeffer MA et al for the healing and early afterload reducing therapy (HEART) trial investigators: Early versus delayed angiotensin-converting enzyme inhibition therapy in acute myocardial infarction. Circulation. 1997; 95: 2643-51. PubMed
  • [substudy]
  • 心筋梗塞発症前の虚血症状は左室リモデリングを予防する可能性がある:J Am Coll Cardiol. 2004; 43: 1511-4. PubMed
  • 心筋梗塞後の左室壁応力と左室リモデリングの関係を検討:心尖部の局所壁応力は心筋梗塞後の左室リモデリングの独立した予測因子である。左室壁応力の上昇と左室拡張の関係は,ACE阻害薬のfull-dose(ramipril 10mg)投与で弱まるようである:Am Heart J. 2001; 141: 234-42. PubMed

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EBM 「循環器トライアルデータベース®」
ライフサイエンス出版
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収載年月2001.07
更新年月2004.08