循環器トライアルデータベース

Nesiritide Study

目的 症候性うっ血性心不全患者において脳性ナトリウム利尿ペプチドnesiritideの有効性および安全性を検討。有効性試験と比較試験から成る。
コメント brain natriuretic peptide(BNP)の投与が,うっ血性心不全患者の血行動態を短期的に改善させることを示した。(中村中野永井
デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,多施設。
期間 有効性試験:治療は6時間以上。比較試験:7日。登録期間は1996年10月~'97年7月。
対象患者 432例。代償不全のうっ血性心不全で入院中の患者。米国内66施設より登録。
有効性試験:Swan-Ganzカテーテル留置が必要な症例。肺毛細血管楔入圧18mmHg以上。心係数≦2.7L/分/体表面積(m²)。
比較試験:血行動態モニタリングの必要のないもの。
治療法 有効性試験(127例):一次エンドポイントは6時間後の肺毛細血管楔入圧のベースラインからの変化。二次エンドポイントは全般的臨床状態,臨床症状,その他の血行動態評価。
3群に割付け。プラセボ群(42例):ボーラス静注後,点滴。nesiritide 0.015μg群(43例):0.3μg ボーラス静注後,0.015μg/kg/分を点滴。nesiritide 0.030μg群(42例):0.6μg ボーラス静注後,0.030μg/kg/分を点滴。
比較試験(305例):有効性と有害事象について標準治療とnesiritideを比較。
3群に割付け。標準治療群(102例):代償不全うっ血性心不全の短期管理に通常用いられる血管作動薬を単剤静注。nesiritide 0.015μg群(103例):0.3μg ボーラス静注後,0.015μg/kg/分を点滴。nesiritide 0.030μg群(100例):0.6μg ボーラス静注後,0.030μg/kg/分を点滴。オープンラベルで投与,用量に関しては二重盲検。
結果 有効性試験:一次エンドポイントは,プラセボ群の2.0mmHg上昇に対し,nesiritide 0.015μg群で6.0mmHg,nesiritide 0.030μg群で9.6mmHg低下した。二次エンドポイントについては,全般的臨床状態の改善率はプラセボ群14%に対し,nesiritide 0.015μg群 60%,nesiritide 0.030μg群67%(p<0.001),呼吸困難の減少率はプラセボ群12%に対し,nesiritide 0.015μg群57%,nesiritide 0.030μg群 53%(p<0.001),疲労感の減少率はプラセボ群5%に対し,nesiritide 0.015μg群32%,nesiritide0.030μg群 38%であった(p<0.001)。
比較試験:全般的臨床状態,呼吸困難,疲労感の改善がnesiritide群で7日間持続し,標準治療群と同等であった。
最もよくみられた副作用は,用量に相関した低血圧(通常無症候性)であった。
文献
  • [main]
  • Colucci WS et al for the Nesiritide study group: Intravenous nesiritide, a natriuretic peptide, in the treatment of decompensated congestive heart failure. N Engl J Med. 2000; 343: 246-53. PubMed

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収載年月2001.04