循環器トライアルデータベース

HAEST
Heparin in Acute Embolic Stroke Trial

目的 心房細動症例での脳梗塞において,低分子heparin(LMWH)がaspirinよりも,早期(最初の14日間)の脳梗塞再発予防に優れているかを検討。一次エンドポイント:14日以内の脳梗塞再発。二次エンドポイント:14日以内の症候性/無症候性脳出血;症状の進行;14日以内の全死亡;以上の複合エンドポイント;14日後,3か月後の神経学的転帰。
コメント 心房細動例の脳梗塞急性期の治療として低分子heparinはaspirinに優るという成績は得られなかった。かえって脳出血を起こした場合には低分子heparin投与例では出血が重症化した。(井上
デザイン 無作為,二重盲検,ダブルダミー,多施設,intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は3か月。登録期間は1996年2月~'98年11月。
対象患者 449例。18歳以上(中央値80歳)。脳梗塞発症から30時間以内。ノルウェーの45施設より登録。
治療法 脳梗塞発生後30時間以内に,次の2群に割付け。
LMWH dalteparin群(224例):100IU/kgを1日2回皮下投与+プラセボ経口投与。aspirin群(225例):プラセボ皮下投与+aspirin160mg/日経口投与。
結果 一次エンドポイントの発生頻度は,dalteparin群で19例(8.5%),aspirin群で17例(7.5%)であった[オッズ比1.13,95%信頼区間(CI) 0.57-2.24]。二次エンドポイントについては,症候性脳出血がdalteparin群6例(2.7%) vs aspirin群4例(1.8%),症候性および無症候性脳出血が26例(11.6%) vs 32例(14.2%)で有意差はなかったが,dalteparin群で発生した出血は,aspirin群より重篤であった。最初の48時間以内の症状の進行は24例(10.7%) vs 17例(7.6%),14日後の全死亡が21例(9.4%) vs 16例(7.1%)で,dalteparin群で高かった(有意差なし)。
文献
  • [main]
  • Berge E et al for the HAEST study group: Low molecular-weight heparin versus aspirin in patients with acute ischaemic stroke and atrial fibrillation: a double-blind randomised study. Lancet. 2000; 355: 1205-10. PubMed

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収載年月2001.04