循環器トライアルデータベース

OASIS-2
Organisation to Assess Strategies for Ischemic Syndromes

目的 aspirin服用中の急性虚血症候群において,遺伝子組換え型直接トロンビン阻害薬hirudinが間接トロンビン阻害薬heparinより優れているかを検討。一次エンドポイントは7日目までの心血管死あるいは新規心筋梗塞(MI)。
デザイン 無作為割付け,二重盲検,double dummy,多施設(15か国362施設),intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は7日。
対象患者 10141例。不安定狭心症あるいはST上昇のない急性心筋梗塞の疑われる症例。胸痛発症から12時間以内。
治療法 heparin群(5058例):5000単位ボーラス投与後15単位/kg/時静注+hirudinプラセボを72時間。hirudin群(5083例):0.4mg/kgボーラス投与後0.15mg/kg/時静注+heparinプラセボを72時間。aspirin(80~325mg/日)を推奨。
結果 一次エンドポイントの発生はhirudin群182例(3.6%),heparin群213例(4.2%),p=0.077であった。一次エンドポイントあるいは狭心症の再発はhirudin群284例(5.6%),heparin群340例(6.7%),p=0.0125。これらの違いは主に開始後72時間で生じており,心血管死あるいはMIの相対リスク0.76,p=0.039,心血管死,MI,あるいは狭心症再発の相対リスク0.78,p=0.019。hirudin群では輸血を要する大出血が多く発生したが(59例:1.2% vs 34例:0.7%,p=0.01),生命にかかわる大出血は各群20例,脳卒中は各群14例であった。
不安定狭心症あるいはST上昇のない急性心筋梗塞患者において,遺伝子組換え型hirudinはheparinよりも心血管死,MI,狭心症再発予防効果に優れていることを示唆している。直接トロンビン阻害薬は間接トロンビン阻害薬より有効である。
文献
  • [main]
  • Organisation to Assess Strategies for Ischemic Syndromes (OASIS-2) Investigators: Effects of recombinant hirudin (lepirudin) compared with heparin on death, myocardial infarction, refractory angina, and revascularisation procedures in patients with acute myocardial ischaemia without ST elevation: a randomised trial. Lancet. 1999; 353: 429-38. PubMed
  • [substudy]
  • 血小板減少症の発症は死亡,虚血イベント,出血などの有害事象発生と強く関連。血小板減少はhirudin投与例にみられる出血リスクの上昇に寄与することが示唆される:Circulation. 2001; 103: 643-50. PubMed
  • 経口抗凝固薬(目標INR 2.5)療法(AC)追加群(1848例)の有効性を標準治療(aspirin)群(1864例)と比較:ACの追加は心血管死+MI+脳卒中,およびこれらの転帰に不安定狭心症による入院を加えたリスクも有意に低下しなかった。しかしACの追加は忍容性が良く虚血性心血管イベントを抑制する可能性がある:J Am Coll Cardiol. 2001; 37: 475-84. PubMed

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EBM 「循環器トライアルデータベース®」
ライフサイエンス出版
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収載年月2001.04
更新年月2001.10