循環器トライアルデータベース

GISSI 3
Gruppo Italiano per lo Studio della Sopravvivenza nell'Infarto Miocardico

目的 急性心筋梗塞(AMI)後の患者において,ACE阻害薬lisinoprilおよび硝酸薬の単独,または併用投与の効果を比較。
コメント ACE阻害薬にはlisinoprilが用いられた。lisinopril群,lisinoprilと硝酸薬nitroglycerinの併用群は,対照群に比べ心血管イベントが少なかった。ACE阻害薬はAMIにおいても心血管イベントを予防し,有用な薬物であることが証明された。ACE阻害薬の心機能に対する良好な作用については,心筋梗塞後の左室リモデリングと関係している可能性があるとしている。(中村中野永井
デザイン 無作為割付け,オープン,多施設,2×2 factorial。
期間 追跡期間は6週間。
対象患者 18895例。AMI発症後24時間以内。
治療法 硝酸薬群4731例,lisinopril群4713例,併用群4722例,対照群4729例に無作為割付けされた。硝酸薬群は,nitroglycerin5μg/分静注。投与開始から30分間は収縮期血圧が10%低下するまで,5分ごとに5~20μg/分で増量。24時間後,nitroglycerin貼付剤,またはisosorbide mononitrate。lisinopril群は,割付時と24時間後に5mg/日,48時間後に10mg/日,その後6週間10mg/日を経口投与。急性期には血栓溶解療法,経口aspirin,β遮断薬静注が推奨された。
結果 lisinopril群では,総死亡率および死亡,重篤な心機能障害を併せたエンドポイントの発症が有意に低下(各オッズ比0.91, 0.96),硝酸薬群においてはいずれも低下効果を認めなかった。併用群では,どちらも有意に低下(各オッズ比0.83, 0.85)。lisinopril群,併用群は,高リスク患者(老年者,女性)において,エンドポイントの発症抑制効果を示した。
文献
  • [main]
  • Gruppo Italiano per lo studio della sopravvivenza nell'infarto miocardico: GISSI-3; effects of lisinopril and transdermal glyceryl trinitrate singly and together on 6-week mortality and ventricular function after acute myocardial infarction. Lancet. 1994; 343: 1115-22. PubMed
  • [substudy]
  • echo substudy(心エコードプラー法):合併症のないAMI後でさえも左室拡張は起こりうる,同時に左室充満が改善する可能性がある。しかし,退院時に持続しているベースライン時のrestrictive filling(僧帽弁の減速時間≦130ms)は6か月後のリモデリングおよび4年後の死亡の高リスクを同定する:J Am Coll Cardiol. 2004; 43: 1646-53. PubMed
  • echo substudy:AMI後の心電図上の進展変化と,その変化と左室機能およびリモデリングとの関係:J Am Coll Cardiol. 2000; 35: 127-35. PubMed

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ライフサイエンス出版
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収載年月1999.09
更新年月2004.08