循環器トライアルデータベース

LCAS
Lipoprotein and Coronary Atherosclerosis Study

目的 冠動脈心疾患を有する軽~中等症高コレステロール血症患者におけるHMG-CoA reductase阻害薬fluvastatinの効果を検討。一次エンドポイントは定量的冠動脈造影で評価する最小血管径(MLD)の変化。
コメント スタチン系薬剤を用いた冠動脈造影試験であるが,LDL-Cの低下の割にはイベント発症の抑制率が他のスタチン系より強力であった点が特徴。一次評価項目でないので慎重な判断が必要だが,本薬剤のもつ抗酸化作用は注目すべきである。(寺本
デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,多施設。
期間 追跡期間は2.5年。
対象患者 429例。35~75歳。女性19%。軽~中等症の高コレステロール患者。食事療法にもかかわらず平均LDL-Cが115~190mg/dLの症例。
治療法 fluvastatin群: 20mg×2回/日,あるいはプラセボ群に割付け。割付け前にLDL-C≧160mg/dLの場合,cholestyramineを12g/日まで併用投与。
結果 全fluvastatin群(cholestyramine併用,非併用にかかわらず)で平均LDL-Cは146→ 111mg/dLと23.9%低下,非併用群で137→ 106mg/dLと22.5%低下。一次エンドポイントは340例で評価,全fluvastatin群で全プラセボ群に比べ有意に病変進行を抑制。△MLD -0.028mm vs -0.100mm(p<0.01)。非併用群では非併用プラセボ群に比べ,△MLD -0.024mm vs -0.094mm(p<0.02)。ベースラインのLDL-Cが>160mg/dL,あるいは<130mg/dLにかかわらず同様の効果が冠動脈造影でみられた。fluvastatinによる効果の傾向はイベント発症率でも認められたが有意ではなかった。
文献
  • [main]
  • Herd JA et al: Effects of fluvastatin on coronary atherosclerosis in patients with mild to moderate cholesterol elevations (Lipoprotein and Coronary Atherosclerosis Study [LCAS]). Am J Cardiol. 1997; 80: 278-86. PubMed
  • [substudy]
  • ACE insertion/deletion polymorphismが冠動脈疾患(CAD)の重症度,およびCADの進行/退縮に関連しているか:J Am Coll Cardiol. 2000; 35: 89-95. PubMed
  • アポリポ蛋白E遺伝子型とベースライン時の脂質値,CADの重症度,さらにfluvastatin治療への反応との関連:J Am Coll Cardiol. 2000; 36: 1572-8. PubMed

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EBM 「循環器トライアルデータベース®」
ライフサイエンス出版
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収載年月1999.09
更新年月2001.04