循環器トライアルデータベース

ATLAS
Assessment of Treatment with Lisinopril and Survival

目的 慢性心不全患者において,死亡および入院のリスクに対するACE阻害薬の有効性と安全性を,高用量,低用量で比較。
コメント 慢性心不全患者の予後改善に低用量のACE阻害薬よりも可能な範囲で高用量を用いるべきであることを示した。(
デザイン 無作為,二重盲検,多施設。
期間 追跡期間は39~58か月。
対象患者 3164例。NYHA II~IV度,EF≦30%。
治療法 低用量群(1596例):ACE阻害薬lisinopril 2.5~5.0mg/日,あるいは高用量群(1568例): 32.5~35mg/日に割付け。
結果 死亡のリスクは高用量群で8%低下したが有意ではなかった(p=0.128)。一方,死亡あるいはすべての入院のリスクは12%低下し有意であった(p=0.002)。心不全による入院も24%と有意に低下した(p=0.002)。高用量群で,めまい,腎不全が多くみられたが,投与の中止が必要になった患者数において群間差はみられなかった。
文献
  • [main]
  • Packer M et al on behalf of the ATLAS study group: Comparative effects of low and high doses of the angiotensin-converting enzyme inhibitor, lisinopril, on morbidity and mortality in chronic heart failure. Circulation. 1999; 100: 2312-8. PubMed
  • [substudy]
  • ATLAS試験では1383例が死亡。171例の剖検中33%に急性虚血心疾患が認められ,その54%が突然死,32%が心不全死であった。剖検例では28%が心筋梗塞(MI)による死亡と病理判断されたが,非剖検例ではMIによる死亡は4%にすぎない。また剖検でMIと診断された突然死例の97%,ポンプ不全死の40%は臨床的にMIと診断されていなかった。心不全患者の中でも突然死例では,虚血性のイベントを過小評価している可能性がある:Circulation. 2000; 102: 611-6. PubMed

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EBM 「循環器トライアルデータベース®」
ライフサイエンス出版
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収載年月2000.09
更新年月2001.04