循環器トライアルデータベース

HAPI
Heparin after Percutaneous Intervention

目的 冠動脈インターベンションの成功後のheparinの至適投与量を決定するため,3種類の投与方法で術後の出血,血管および虚血性合併症の発生率を検討。一次エンドポイントは入院中の出血および血管イベントの複合エンドポイントの発生。二次エンドポイントは院内虚血性合併症,脳血管障害,治療後入院期間,入院コスト,1か月目の転帰。
コメント インターベンションが成功した場合には,急性冠症候群であっても術後の虚血性合併症はheparinの有無に関わらず稀である。heparinの持続投与は出血や血管合併症を惹起し,入院期間や入院コストをいたずらに増やす結果となり推奨されない。(中野中村永井
デザイン 無作為,多施設。
期間 追跡期間は1か月。
対象患者 414例。インターベンション前の不安定狭心症あるいは梗塞後の狭心症は83%。インターベンションは大腿動脈アプローチ。
治療法 グループ1(157例):持続性(12~24時間)heparin(13U/kg/時,ACT 160~190秒)静注後,大腿動脈シース除去,グループ2(120例):早期シース除去後,12~18時間heparin静注(13U/kg/時,ACT 160~190秒),グループ3(137例):早期シース除去後のheparin投与なし。インターベンション施行24時間以上前に全例にaspirin 325mg/日投与。
結果 一次エンドポイントの発症は,グループ1で21%,グループ2で14%,グループ3で8%であった(p=0.01)。特に血色素>3g/dLの低下が各々8%,1.6%,2%(p<0.01),輸血不要の>6cmの血腫が各々14%,11%,6%(p=0.07)と大半を占めた。入院中の全虚血性合併症の発症は2.2%で,群間に差はみられなかった。1か月後の遅延性心血管イベントの発症も群間で同様であった,入院期間はグループ3で短く(p=0.033),補正入院コストも低かった(p<0.001)。
文献
  • [main]
  • Rabah M et al: Heparin after percutaneous intervention (HAPI). a prospective multicenter randomized trial of three heparin regimens after successful coronary intervention. J Am Coll Cardiol. 1999; 34: 461-7. PubMed

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収載年月2000.09