循環器トライアルデータベース

CAPTURE
c7E3 Fab Antiplatelet Therapy in Unstable Refractory Angina

目的 難治性不安定狭心症でPTCA施行患者において,血小板GPIIb/IIIa受容体拮抗薬であるabciximabの有効性を検討。一次エンドポイントはPTCA施行後30日以内の全死亡,心筋梗塞(MI),あるいは再発性虚血による緊急インターベンション。
コメント abciximabはPTCA前後のMIの発症を抑えたが,数日以後の発症抑制効果は認められていない。(
デザイン 無作為割付け,プラセボ対照,多施設(12か国69施設),intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は6か月。
対象患者 1265例。不安定狭心症:試験開始の2時間以上前に開始したheparinおよびglyceryl trinitrate静注下に,心筋虚血(ST部低下および上昇,あるいは異常T波)を示すECG異常を伴う安静時胸痛を繰り返す例。Braunwald class IIIの急性不安定狭心症に相当する虚血発症48時間以内の者。
治療法 冠動脈造影後,abciximab群(630例):0.25mg/kgを単回静注後,PTCA施行の18~24時間前から施行後1時間まで10μg/分で持続静注,あるいはプラセボ群635例に割付け。
結果 1050例の中間解析後,一次エンドポイントの実薬の有意差(p=0.0064)が試験中止基準(p=0.0072)より低く中止された。
30日までの一次エンドポイントの発生数は,abciximab群で71例(11.3%),プラセボ群で101例(15.9%,p=0.012)。MIの発症率は,PTCA施行前はabciximab群とプラセボ群で4例(0.6%) vs 13例(2.1%),p=0.029,施行24時間以内は16例(2.6%) vs 34例(5.5%),p=0.009であった。重大な出血は少なかったものの,abciximab群の方が頻度が多かった[24例(3.8%) vs 12例(1.9%),p=0.043]。6か月後の一次エンドポイントの発生数は両群とも193例であった。
文献
  • [main]
  • The CAPTURE investigators: Randomised placebo-controlled trial of abciximab before and during coronary intervention in refractory unstable angina; the CAPTURE study. Lancet. 1997; 349: 1429-35. PubMed
  • [substudy]
  • 血漿胎盤成長因子値はACSが疑われる例の有害転帰の独立したバイオメーカーになる可能性がある:JAMA. 2004; 291: 435-41. PubMed
  • 急性冠症候群(ACS)においてミエロペルオキシダーゼは心血管イベントのリスク上昇を強く予測する:Circulation. 2003; 108: 1440-5. PubMed
  • interleukin-10(IL-10)の上昇はCRP上昇例における良好な転帰と関連している:Circulation. 2003; 107: 2109-14. PubMed
  • 可溶性CD40リガンドの上昇は心血管イベントのリスクの上昇を示唆:N Engl J Med. 2003; 348: 1104-11. PubMed
  • 血管内皮成長因子(VEGF)および肝細胞成長因子(HGF)は急性冠症候群進展の独立した予測因子である。VEGFの増加は心筋虚血と関係し有害転帰を示唆し,HGFの増加は虚血の独立した因子で良好な進展同様側副血行の改善と関連した:Circulation. 2003; 107: 524-30. PubMed
  • TnTとCRPは4年後の転帰の悪化の独立した予測因子である。abciximabの初期に認められた死亡およびMIの抑制効果は4年後も持続,特にTnT上昇例で有効であった:Eur Heart J. 2003; 24: 77-85. PubMed
  • 登録時のCRP(C-reactive protein)とトロポニンT(TnT)の意義を検討したところ,TnTは割付け72時間以内の独立した予測因子であり,CRPは6か月以内の心リスクおよびCABG,PTCA再施行の独立した予測因子である:J Am Coll Cardiol. 2000; 35: 1535-42. PubMed

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収載年月2000.09
更新年月2004.02