循環器トライアルデータベース

ACE
ASA and Carotid Endarterectomy

目的 頸動脈内膜除去術施行患者において,抗血小板薬aspirinの果たす役割および至適用量を検討。
コメント 米国では頸動脈内膜除去術(CEA)が増加しつつある。CEAは頸動脈に狭窄のある患者に有益な場合があるが,術前後の脳卒中などのリスクによって有益性は低下してしまう。aspirinが周術期のリスクを低下できればCEAはより有効なものとなる。そこでCEAを施行する患者に対してaspirinの投与量を検討したところ,低用量の投与で高用量よりも脳卒中,心筋梗塞(MI),死亡の発生が少なかったという結果が得られた。(中村中野永井
デザイン 無作為割付け,二重盲検,多施設(74施設:アメリカ48施設,カナダ19施設,オーストラリア4施設,イタリア,アルゼンチン,フィンランド)。
期間 追跡期間は3か月。
対象患者 2849例(うち手術中止45例)。
治療法 施行術前にaspirin 81mg/日群(709例),325mg/日群(708例),650mg/日群(715例),1300mg/日群(717例)にランダム化。投与は3か月継続。
結果 脳卒中,MI,死亡の複合エンドポイントの発生率は,低用量群のほうが高用量群より低かった(30日:5.4% vs 7.0%,p=0.07,3か月:6.2% vs 8.4%,p=0.03)。aspirin 650mg以上投与群,施術後1日以内に割付けられた群を除いた解析では,30日複合エンドポイントの発生率は低用量群3.7%,高用量群8.2%(p=0.002),3か月が各4.2%,10.0%であった(p=0.0002)。出血性脳卒中の発生数は低用量群が高用量群より少なかった(81mg/日群4例,325mg群6例,650mg群9例,1300mg群8例)が,有意ではなかった(相対リスク1.68,95%信頼区間0.77-3.68,p=0.18)。創傷出血などのその他の出血性合併症の発生は,投与量と相関はみられなかった。
文献
  • [main]
  • Taylor DW et al for the ASA and carotid endarterectomy (ACE) trial collaborators: Low-dose and high-dose acetylsalicylic acid for patients undergoing carotid endarterectomy; a randomised controlled trial. Lancet. 1999; 353: 2179-84. PubMed

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収載年月2000.09